Pythonコード集 マーケット分析の記事

【Pythonコード集】ダウ平均銘柄の株価パフォーマンスと配当利回りの関係を分析してみよう!

ーこの記事は3分で読めますー

 

この記事はこんな方におすすめ

こんな方におすすめ

  • 米国株の高配当株投資に興味がある人
  • プログラミング言語『Python』に興味がある人
  • Pythonで株価の分析がしたい人
  • Pythonを学んでみたいけどためらっている人

 

この記事で何がわかるの?

わかること

  • PythonでYahoo!finance USからデータを取得するコード
  • 可視化ライブラリ『Plotly』でScatterチャートを描画するコード
  • ダウ平均採用銘柄の株価パフォーマンス(ウクライナ危機発生後)
  • 株価のパフォーマンスと配当利回りの関係

 

今回のテーマ

テーマ

  • ダウ平均採用銘柄の株価パフォーマンスを分析
  • 株価パフォーマンスと配当利回りの関係を分析

国内外を問わず、今年の株式投資では『高配当株への投資』がキーワードになります。

この点について、ちょうど1ヶ月前に以下の記事で取り上げました。

前編
【Pythonコード集】配当利回りとEPS成長率で有望な銘柄をピックアップしてみよう! 前編

続きを見る

後編
【Pythonコード集】配当利回りとEPS成長率で有望な銘柄をピックアップしてみよう! 後編

続きを見る

 

2月24日にロシア軍がウクライナへ侵攻し、エネルギーや穀物などの資源価格が高騰しています。

そして資源価格の高騰は、『インフレ懸念の高まり→各国中銀の金融引き締めペースの加速』という状況を作り出しています。

これらリスク要因が意識され、ウクライナ危機が発生してからダウ平均は上下に大きく振れる状況にあります。

そこで今回の記事では、ダウ平均に採用されている各銘柄の株価パフォーマンスは、ウクライナ危機が発生して以降どのような展開となっているのか?

そして、株価パフォーマンスと配当利回りの関係はどのようになっているのか?

今回の記事ではこれらの点について、プログラミング言語の『Python』を使って分析してみます。


Pythonを学ぶなら

・独学でガンガンやれる人は『Udemy』へ
 初心者の方におすすめのコースがこちら おすすめ度
現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル
Pythonに興味がある人、学ぶことをためらっている人には、このコースをおすすめします。
タイトルにあるとおり、現役のエンジニアの方がPythonの基礎から応用までを丁寧に教えてくれるコースです。
このコースを学習しながら、同時にアウトプットの練習もしていけば、効率よくプログラミングのスキルをアップさせることができます。

 

・独学が苦手な人は『テックアカデミー』へ
 まずは無料カウンセリングで適正を確かめよう おすすめ度
無料キャリアカウンセリング
独学が苦手な人は、迷わずプログラミングスクールに行くことをおすすめします。
メンターが的確に指導してくれるからです。
しかしスクールは、人によって合う合わないがあります。
まずは、無料カウンセリングのあるテックアカデミーで『プログラミングの学習ってこんな感じか』ということを体感してください。

Pythonコース
テックアカデミーのスタイルが自分に合うと思った方は、Pythonコースを受講してください。
このコースでは、Pythonに関するすべての基本が学べます。
学ぶ期間は、学生 / 社会人を問わず4週間(1ヶ月)がおすすめです。
それ以上だと間伸びして、学習するモチベーションが下がる可能性があるからです。

 

・機械学習まで視野に入れているならオンラインPython学習サービス『PyQ』へ
 基本から機械学習まで体系的に学ぼう おすすめ度
オンラインPython学習サービス「PyQ™(パイキュー)」
Udemyと同じく独学でOK!という人は、PyQをおすすめします。
PyQはPythonの基本から統計学、さらには機械学習まで学べる豊富なコースを提供しています。
問題を解く形式で勉強するスタイルなので、インプットとアウトプットのバランスが絶妙なカリキュラムとなっています。

【PyQ】いよいよ、誰でも機械学習を学べる時代へ
Pythonの基本→統計学の順で学んだあと、機会学習にチャレンジすると効率的に『データ分析の何たるか』を学ぶことができます。


本題

さて、本題です。

まずは、ダウ平均に採用されている銘柄のパフォーマンスから確認してみましょう。

ダウ平均 採用銘柄のパフォーマンス

概要

・基準日:2022年2月23日(ウクライナ危機が発生する前日)
・パフォーマンス:2022年3月25日の取引終了時点

ダウ平均に採用されている各銘柄の株価パフォーマンスは、以下となります。

基準日:2022年2月23日 / 3月25日時点

 

Pythonコード

今回は、Pythonの可視化ライブラリ『Plotly』を使って、上のパフォーマンスチャートを作成しました。

コードの全体像は、以下となります。

コード画像は、左右にスクロール(スワイプ)できます。

・ライブラリと銘柄ティッカーの取得

#ライブラリのインポート
import pandas as pd
import pandas_datareader as web
import plotly.express as px


#ダウ平均のティッカーコードを取得
ticker_list = pd.read_html('https://en.wikipedia.org/wiki/Dow_Jones_Industrial_Average')

#ティッカーコードのみを抽出
tickers = ticker_list[1].iloc[:, 2]

#カラム名のチェック
web.get_quote_yahoo(tickers).columns

 

・株価データの取得

# Yahoo!finance USから株価のデータ(終値)を取得
df = pd.DataFrame()

for i in tickers:
    df[i] = web.DataReader(data_source='yahoo', name = i, start = '2022-02-24')['Close']

 

・パフォーマンスの計算

#パフォーマンスの計算
df_performance = (df/df.iloc[0]-1)*100

#最後のパフォーマンスデータを取得
performance = round(df_performance.iloc[-1],ndigits=2)

#取得したパフォーマンスデータを降順でソート
performance.sort_values(ascending = False, inplace=True)

 

・配当利回りの計算

#配当利回りの計算
df_div =round(web.get_quote_yahoo(tickers)['trailingAnnualDividendYield']*100, ndigits=2)
df_div = df_div.sort_values(ascending = False)

 

・データの統合とカラム名の設定

#データの統合
df_all = pd.merge(right=df_div, left=performance, right_on=df_div.index, left_on=performance.index)

#カラム名の設定
df_all.columns = ('Tickers', 'Performance(%)', 'Div_Yield(%)')

#降順でソート(配当利回り順)
df_all.sort_values(by = 'Div_Yield(%)', ascending = False)

 

・可視化ライブラリ『Plotly』でデータを可視化

# Plotlyで可視化(チャートの描画)
px.bar(data_frame=df_all, x = 'Tickers', y = 'Performance', color = 'Performance', height=550, text='Performance')

 

 

分析コメント

上のパフォーマンスチャートで注目すべきことは、以下の点です。

注目点

市場参加者はインフレと景気の先行き懸念を意識している

最も良好なパフォーマンスを叩き出したのが、大手石油メジャーの『シェブロン(CVX)』です。

これは、『ウクライナ危機の発生→資源価格の高騰→インフレの加速』を多くの投資家が意識していることを示唆する動きです。

シェブロン 日足チャート

出所:TradingView 日足(年初来)

 

一方、パフォーマンスがマイナスの銘柄の中でも、ジェイが注目したのが、以下の5銘柄です。

注目のマイナス銘柄

・ウォルト・ディズニー(DIS)
・JPモルガン:チェース(JPM)
・バンク・オブ・アメリカ(BA)
・ナイキ(NKE)
・ゴールドマン・サックス(GS)

マイナス銘柄の株価チャート

日足(年初来)/ 3月25日まで

娯楽関連株がひとつ(DIS)、消費関連株がひとつ(NKE)そして銀行株が3つ(JPM / BA / GS)あります。

これらに共通しているのはー

共通していること

景気の動向に敏感なセクター

であるということです。

ウォルト・ディズニー(DIS)とナイキ(NKE)は、直近の決算をクリアしています。

それにも関わらず株価が下落しているということは、将来アメリカの景気が減速して経済成長のエンジン役である個人消費が落ち込む可能性を意識した動きと考えることができます。

 

銀行株も、景気と連動するセクターに分類されます。

米金融引き締め政策とそのペースが加速するとの思惑から、今の利回りには上昇の圧力が高まっています。

利回りの上昇は、銀行の利ざや収益を拡大させます。

それにも関わらず、アメリカを代表する銀行の株価パフォーマンスがそろってマイナスということは、利回りの上昇による恩恵よりも、将来の景気減速の方を市場参加者が意識していることを示唆しています。

 

株価のパフォーマンスと配当利回りの関係

次に、各銘柄の株価パフォーマンスと配当利回りの関係についてチェックしてみましょう。

概要

・基準日:2022年2月23日(ウクライナ危機が発生する前日)
・パフォーマンス:2022年3月25日の取引終了時点

2022年3月25時点

 

Pythonコード

株価のパフォーマンスチャートを作成したあとに、以下のコードを追記してください。

# Scatterチャートを描画
fig = px.scatter(
    data_frame=df_all, 
     x = 'Performance(%)', y = 'Div_Yield(%)', 
     color = 'Div_Yield(%)', size = 'Div_Yield(%)', 
     trendline='ols', hover_name=df_all.columns[0])

fig.show()

 

分析コメント

上のチャートは『Scatterチャート』といいます。

2つの値の関係をビジュアルで確認するときに、多く用いられるチャート形式です。

今回は横軸を株価のパフォーマンス(Performance)、縦軸を配当利回り(Div_Yield)と設定しました。

このチャートでも、シェブロン(CVX / 配当利回り3%超 / 株価パフォーマンス24.92%)の強さが、際立っていることがわかります。

回帰ラインを描画すると、わずかながら右肩上がりのラインとなっています。

配当利回りが3%を超える銘柄のほとんどがプラスのパフォーマンスとなっていることも考えるならばー

ポイント

景気の先行きリスクを意識した高配当銘柄の買い

という傾向が見てとれます。

しかし、現在はデータのバラつきがサッカーボールのように広がっています。

これは、景気の先行きリスクを意識した高配当銘柄の買いの ”傾向” は見られるが、両者との間に未だ "高い相関の関係" は発生していない、ということを示唆しています。

しかしジェイは、米金融引き締め政策のペースが加速することで、それにより景気が減速することを予想しています。

よって、これから高配当の銘柄と株価のパフォーマンスとの相関性が高まる、と予想しています。

 

なお、株価のパフォーマンスと配当利回りの相関関係が高まる場合、プロットされたデータ(点)のバラつき度合いはー

ポイント

ラグビーボールのような ”楕円形” の枠内でバラつき度合いが抑制される

上のことを頭の片隅に置いといてください。

 

では今後、どのような銘柄が上昇する可能性があるのか?

この点については、以下の記事をご参照ください。

関連記事 前編
【Pythonコード集】配当利回りとEPS成長率で有望な銘柄をピックアップしてみよう! 前編

続きを見る

関連記事 後編
【Pythonコード集】配当利回りとEPS成長率で有望な銘柄をピックアップしてみよう! 後編

続きを見る

 

Pythonを効率よく学ぶ方法

独学OKの人は迷わずUdemyで学ぼう!

Udemyのサイトより

以下では、オンライン学習プラットフォームの『Udemy』が提供している数多くのPythonコースの中でも、実際にジェイが受講して『これはよかった!』と思うコースをピックアップしました。

なおUdemyでは、受講したコースにあなたが満足しない場合、30日以内なら返金を申請することができます。

このため、安心していろんなコースを受講することができます。

ぜひチャレンジしてみてください!

Udemy おすすめのPythonコース ▼
・Pythonの基礎から応用まで一気に学ぶならこのコース おすすめ度
現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル
この記事の冒頭でも紹介しましたが、Pythonに興味がある人、学ぶことをためらっている人には、このコースをおすすめします。
タイトルにあるとおり、現役のエンジニアの方がPythonの基礎から応用までを丁寧に教えてくれるコースです。
このコースを学習しながら、同時にアウトプットの練習もしていけば、効率よくプログラミングのスキルをアップさせることができます。

 

・Python、ファイナンス、英語を一気に学ぶ ”欲張りコース” おすすめ度
Python for Finance: Investment Fundamentals & Data Analytics
Python、ファイナンスそして英語の力を同時にレベルアップするコースとしては、Udemy最高のクォリティーです。
ジェイもこのコースで学び、今も復習で使っています。
英語ができない?安心してください。このコースには日本語の字幕が付いています。
なので、英語の勉強もできる『欲張りコース』とジェイは思います。

どうしても日本語がいい!という方は、日本語バージョンもありますよ!
世界で8万人が受講:Python for Finance】Pythonを使って学ぶ現代ファイナンス理論と実践


まとめ

まとめ

・Pythonを使えば簡単に株価のデータを取得できる
・『Plotly』を使えば簡単にデータを可視化できる
・ダウ平均に採用されている銘柄のパフォーマンスは、市場参加者が景気の後退リスクを意識していることを示唆している
・景気の後退リスクが意識され、高配当の銘柄を買う傾向がみられる
・しかし今のところその傾向には高い相関の関係はみられない
・『米金融引き締め政策→景気の後退』によって、今後は高配当の銘柄が選好されるとジェイは予想している

今回は以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


注記事項

ジェイの米国株投資ブログ(以下当サイト)に掲載されている記事は、投資の助言を目的としたものではありません。当サイトに掲載されたコンテンツの正確性については、可能な限り注意を払っています。しかし、意図せず誤情報が紛れ込む可能性や情報そのものが古くなっている可能性があり、その正確性を完全に保証するものではありません。
当サイトのコンテンツを参考に投資を行い、その後発生したいかなる結果についても、当サイト並びにブログ運営者は一切責任を負いません。すべての投資行動は『自己責任の原則』のもとで行ってください

-Pythonコード集, マーケット分析の記事