今日は朝から10キロラン。
近くの川沿いを走ってきましたが、曇り空で気温も程よく、風がほんとに気持ち良かったです。
朝の散歩やランをしている同僚は多いですが、これから一日を始めるぞ!というスイッチを入れるには、もってこいの方法です!
頭がスッキリしたことで、今日のブログ開始!
引き続きブラジルの通貨レアルについてお話しですが、今回はブラジルレアルの短期的な展望について考えてみます。
第2回目 新興国の雄ブラジルの今昔物語 / ブラジルレアルは上下に振れる不安定な状況へ 今後の焦点は?
高金利通貨の代名詞だったレアルも今はむかし
かつては「新興国の雄」として注目を集めたブラジル経済でしたが、栄光の時代は終わり、今は低迷の時代にあります。
通貨レアルもかつては...
高金利通貨の代名詞
でした。
しかし、「コロナショック」による経済の低迷を食い止めるため、ブラジルの中央銀行は連続して利下げを実施。
かつて26.5%もあった政策金利は今や...
2.25%
まで引き下げられています。
![ブラジルの政策金利のチャート](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/06/brazil_interest-600x325.png)
ブラジルレアルに限らず、新興国通貨を取引するメリットのひとつが...
高い金利
でした。
しかし、このブログを書いている時点で高金利通貨と呼べる新興国通貨は、メキシコペソやトルコリラくらいで、これらの通貨も利下げの可能性を常に意識すべき局面にあります。
高金利通貨の地位から脱落したブラジルレアルですが、コロナショックにより景気の低迷が続くことを考えるならば、追加の利下げの可能性は十分にあります。
つまり、金利の面ではブラジルレアルを積極的に取引するメリットはない、ということです。
それでもゼロ金利の通貨よりはマシ
しかし、一部の投資家は、今も積極的にブラジルレアルを取引することがあります。
高金利通貨の地位から脱落したとはいえ、ゼロ金利の日本円や米ドルと比べれば、まだマシだからです。
また、他の主要国の政策金利も軒並み1%を切る水準まで低下しています。
これらゼロ金利や低金利の通貨に対してレアル買いで取引すれば、幾分かの金利を得ることができます。
ちなみに、二国間の金利の差から発生する金利の受け払いのことを...
スワップポイント
といいます。
売られ過ぎのレアル 買いのきっかけさえあれば
また、ブラジルレアルが安い水準にあることも短期買いの理由となるでしょう。
今年5月にブラジルレアルは対米ドルで史上最安値となる...
1米ドル=5.9708レアル
をつけました。
この点についての詳しいことは、以下のコメントをご覧ください。
現在のブラジルレアルは対米ドルで5.31レアルと、かなり安い水準にあります。
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/06/realchart-600x299.png)
安いということは、ブラジルレアルを買うきっかけがあれば...
短期的なレアル買いの圧力が高まりやすい状況にある
ということです。
きっかけは株式の動向
では、ブラジルレアルを買うきっかけはなんでしょうか?
それは...
株高トレンドの維持
です。
3月の下旬に反転した世界の株式市場は、5月以降、上昇幅をさらに拡大する展開となりました。
この動きに敏感に反応したのが、ブラジルレアルでした。
![米ドル/ブラジルレアルの日足チャート(4月30日以降)](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/06/realchart2-600x374.png)
実際に上のチャートをみると、株高に連動し、レアル高となっていることがわかります(赤いゾーン)。
さらに注目して欲しいのが、6月第2週目の動き(緑のゾーン)です。
レアル高から一転、レアル安へ転じています。
何があったのか?
そう、この週の半ばあたりから...
株高の調整相場
が始まったのです。
この調整に連動してブラジルレアルが売られる展開になった事実も...
株高トレンド
がレアル買いのきっかけになっていることを証明しています。
しかしコロナショックを克服しない限りレアル高は一時的
ジェイは、株高トレンドは続くと考えています。
なぜなら現在の金融市場は、経済の状況や企業の業績ではなく...
政策によって動く相場
だと考えているからです。
これをひと言いえば...
政策相場
ということになりますが、これについての詳しいことは以下のコメントをご覧ください。
株高のトレンドが続く場合、ジェイが想定している上値のターゲットは...
- 節目の「1米ドル=5.0レアル」
- 直近高値「1米ドル=4.82レアル」
- どんなに株高が進行しても「1米ドル=4.75レアル」
です。
しかし、ブラジルレアルの上昇は限定的になると考えています。
その理由は...
コロナショック
です。
なぜコロナショックが重要なのか?
それは、ブラジル経済の低迷の原因となっている...
財政の問題
に直結するらです。
この点についての詳しいことは以下のコメントをご覧ください。
よって、コロナショックを完全に克服しない限り、株高の恩恵を受けても1米ドル=4.75レアルまでの上昇が限界と、現時点では予想しています。
まとめ
今回のまとめです。
- かつてブラジルレアルは高金利通貨の代名詞だった
- 低金利通貨へと転落したブラジルレアルを買うきっかけは株高にあり
- 株高局面では1米ドル=5.0、4.82そして4.75までレアル高が進行する可能性がある
- しかし「コロナショック」を克服しない限り、レアル高は短期で終息すると考えられる
以上です。