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【米国株】重要な局面に差しかかるS&P500指数 今注目すべきポイントとは?

ーこの記事は3分で読めますー

4月の米国株(アメリカ株)は、かなり荒れた展開となりました。

多くの機関投資家が注目する指数『S&P500』は、月間で8.8%下落しました。

ここまで大きく下落したのは、2002年4月以来です。

そして、単に下落しただけはありません。

S&P500指数のトレンドを分析すると、さらに下落幅が拡大するかどうか?の重要な局面に差しかかっていることがわかります。

その分岐点とは?

そして、これから米国株(アメリカ株)はのトレンドを考える上での注目ポイントは何か?

今回は、これらのについてお話しさせていただきます。

今回のテーマ

・重要な局面に差しかかるS&P500
・今後のトレンドを考える時のポイント

また、後半ではプログラミング言語の『Python』で分析チャートを作成しています。

おまけとして、そのコードをご紹介します。

ぜひ、最後までご覧ください!


この記事はこんな方におすすめ

こんな方におすすめ

  • 今の米国株の注目ポイントを知りたい人
  • 米国株の投資に興味がある人
  • Pythonを学びたいと考えている人

 

この記事で何がわかるの?

わかること

  • S&P500指数の重要チャートポイント
  • 今の投資家の心理状態
  • 米国株の下落シグナル
  • Pythonでチャートを描画する方法

 

本題

さて、本題です。

冒頭でS&P500指数は今、重要な局面に差しかかっていると言いました。

まずは、その重要な局面とは何か?についてお話しします。

S&P500指数の重要局面とは

結論から言うとS&P500指数は今、2つの重要な局面に差し掛かっています。

2つの重要局面

  • 重要なサポートポイントをトライする状況にある
  • VXV / VIXレシオが1.0を割り込んでいる状況にある

 

S&P500の重要チャートポイント

まずは、最初の『重要なサポートポイントをトライする状況にある』ですが、この点を日足チャートで確認してみましょう。

S&P500のチャート

出所:TradingView 日足(2021年12月下旬以降)

上のチャートを見ると、S&P500指数の地合いの弱さが見て取れます。

2022年前後のレジスタンスポイントは『4,800ポイント』です。

2022年の2月以降、そのポイントが『4,600ポイント』の水準へ切り下がっていることがわかります。

テクニカルの面では、多くの投資家が注目している200日線(EMA)を何度も下方ブレイクする展開となっています。

そして、これら一連のトレンドの中で、ジェイが今最も注目していることがー

注目していること

重要サポートポイントの攻防

となっていることです。

そのポイントとは『4,114.65』です。

この水準は、この記事をアップした時点で年初来の最安値にあたります。

 

レジスタンスへの転換

なぜ、このポイントの攻防が重要なのか?

その理由は、以下にあります。

注目する理由

4,114ポイントがサポートからレジスタンスへ転換する可能性がある

4,114ポイントは、多くの機関投資家が注目しているサポートポイントです。

この水準を完全に下方ブレイクする場合は、米国株(アメリカ株)全体の地合いの弱さを投資家に印象付けるでしょう。

さらに、その印象を強めるのが、上で述べたサポートからレジスタンスへの転換です。

サポートポイントは、相場を下支えする水準のことです。

対照的にレジスタンスポイントは、『相場の上昇を止める水準』のことです。

そして、チャート分析の世界では、ある水準がサポートからレジスタンスのポイントへ転換することはー

転換の意味

株価がさらに下落するシグナル

と考えます。

 

VXV / VIXレシオ

では、S&P500指数は4,114ポイントを完全にブレイクするのか?

その後、4,114ポイントがレジスタンスへ転換するのか?

これらの点を考える上で重要となる指標がー

重要な指標

VXV / VIXレシオ

です。

VXV / VIXレシオは、短期のリスクが米国の株式市場でどの程度高まっているのか?を考える時に使う指標です。

詳細は、以下の記事をご覧ください。

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ここでVXV / VIXレシオの見方について簡単にふりかえると、ポイントは以下の点にあります。

VIX / VIXレシオの見方

・VXV / VIXレシオが1以上ならば、投資家の短期的な心理が改善の傾向にある
・VXV / VIXレシオが1以下ならば、投資家の短期的な心理が悪化の傾向にある

 

では、現在のVXV / VIXレシオがどの水準にあるのか?

この点を確認してみましょう。

S&P500とVXV / VIXレシオのチャート

日足(年初来)

下段のVXV / VIXレシオのトレンドを確認すると、直近の水準は、赤いラインの1.0を下回っていることがわかります。

つまり今は、投資家の不安心理が高まっていることをVXV / VIXレシオは示しています。

ちなみに、前回VXV / VIXレシオが1.0を下回ったのは、ロシアがウクライナに侵攻した2月24日から3月上旬にかけてです。

つまり、その時と同じくらい今の投資家心理は不安定になっているということです。

さらに上段のS&P500指数の動きと合わせてトレンドを確認すると、見事に一致していることがわかります。

S&P500指数のトレンドを考える上で、VXV / VIXレシオは有効な指標のひとつであることを示唆しています。

 

なぜ、投資家の心理が不安定になっているのか?

では、投資家の心理が不安定になっている理由は何か?

それは、3つあります。

不安定化の理由

  • 欧州経済の先行きリスク
  • 中国経済の先行きリスク
  • アメリカFRBの金融引き締めリスク

欧州経済の先行きリスク

ロシアーウクライナの紛争は、長期化の様相をていしています。

さらに欧州連合(EU)は、対ロシア制裁の強化策を次々と発表し、最終的にはロシア産石油の全面禁輸に向けて動き出しています。

これら一連の動きは、欧州経済の『スタグフレーション』リスクを高めます。

スタグフレーションとはー

スタグフレーション

物価は上昇するが景気は後退する

経済現象のことです。

29日にEU統計局(ユーロスタット)は4月のユーロ圏インフレ率(消費者物価指数・速報値)を発表しました。

結果は、統計が開始されて以降で過去最高となる7.5%(前年同月比)の上昇でした。

高インフレは、金利の上昇圧力を高めます。

金利が上昇し続ければ、企業は設備投資を控えるでしょう。

企業が設備投資を控えれば、欧州経済にとってマイナスです。

現在、外為市場では欧州経済の先行きリスクが強く意識され、ユーロドル(EURUSD)は、2017年以来となる1.05割れの展開が見られました。

ユーロドルのチャート

月足(2014年以降)

 

中国経済の先行きリスク

現在のグローバル市場では、中国経済の先行きリスクも意識されています。

その理由は、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するために、上海だけでなく北京でも一部でロックダウン(都市封鎖)の規制措置が講じられ始めていることです。

中国を代表する主要都市が同時にロックダウンとなれば、当然経済への悪影響は避けられません。

その影響は中国国内だけでなく、世界の経済にも影響を及ぼすでしょう。

この点を示すのが、アップル(AAPL)の株価です。

同社は、今月28日に第2四半期(1-3月)の決算を発表しました。

結果は、EPS(一株利益)と売上高でともにアナリスト予想を上回り、かつ両方とも過去最高を更新するという良好な内容でした。

しかし同社の株価は、決算を受けて下落してます。

アップルの株価チャート

日足(今年3月中旬以降)

その理由はー

株価下落の理由

弱気のガイダンス(見通し)

にあります。

アップルは、中国ロックダウンの影響により、4−6月期の売上高が40〜80億ドル減少するとの見通しを示しました。

今後はアップルだけでなく、他の主要な米国の企業も中国経済の減速の影響を受ける可能性があります。

 

FRBの金融引き締めペース

欧州と中国の経済動向は重要です。

しかし、ジェイが最も重要視しているのがー

一番重要なこと

米FRBの金融引き締めペース

です。

5月3〜4日の日程で、アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)を開催します。

今回の会合では、0.5ポイントの利上げが決定されるでしょう。

しかし、市場参加者の一部には、一気に0.75ポイント引き上げてくる可能性を意識する向きがあります。

ジェイが注目しているのはー

注目していること

22年は何回0.5ポイントの利上げがあるのか?

この点にあります。

もし、FRBを率いるパウエル議長が6月のFOMCだけでなく、それ以降のFOMCでも0.5ポイントの連続利上げを行うスタンスを示すならば、株式市場のボラティリティ(変動幅)が拡大する可能性があると、ジェイは警戒しています。

なぜなら利上げの他に、5月のFOMCでは量的引き締め(QT)も過去に見られなかったペースで行ってくる可能性が高いからです。

急激な利上げと急速なQTが同時に実行されるならば、米債市場では金融引き締めペースの加速が意識され、短期のゾーン(期間)を中心に金利の上昇圧力が高まるでしょう。

当然、急激な金利の上昇は、米国株(アメリカ株)の売り要因となります。

 

ではどうすべきか?

VXV / VIXレシオ、欧州と中国の景気減速リスク、そして米金融引き締めペースの加速リスクを考えるならば、S&P500指数は4,114ポイントの水準を下方ブレイクする可能性は十分あると、ジェイは考えています。

しかし、より注視すべきは4,114ポイントの下方ブレイクではなく、その水準が『サポート→レジスタンス』の展開となるかどうか?です。

この現象が確認される場合、われわれのような個人投資家はどのように対応すべきなのか?

この点は、次回の記事で詳しくお話しさせていただきます。

 

おまけ

さて、今回の記事で取り上げた VXV / VIXレシオのチャートはプログラミング言語の『Python』で作成しました。

おまけとして、そのコードをご紹介します。

コピペして遊んでみてください。

Pythonコード:VXV / VIXレシオ

#ライブラリのインポート
import pandas as pd
import pandas_datareader as web
import matplotlib.pyplot as plt
from matplotlib.pyplot import rcParams
rcParams['font.size'] = 18
rcParams['figure.figsize'] = 17,10

#VIXのデータ
vix = web.DataReader(name='^VIX', 
                     start = '2022-01-01', 
                     end = '2022-12-31', 
                     data_source='yahoo')

#VXVのデータ
vix_3m = web.DataReader(name='^VIX3M', 
                        start = '2022-01-01', 
                        end = '2022-12-31', 
                        data_source='yahoo')

#データの統合
df = pd.concat([vix.Close, vix_3m.Close], axis=1)

#カラム名の設定
df.columns = ('VIX', 'VIX3M')

#VXV / VIXレシオの計算
df['VXV_VIX_ratio'] = df.VIX3M / df.VIX

#チャートの描画
fig = plt.figure()

#S&P500指数のチャート
ax1 = fig.add_subplot(211)
ax1.plot(df2.SPX500, color = 'black', lw = 2)
plt.title('S&P500')
plt.xticks(rotation = 23)
plt.grid(True)

#VXV / VIX指数のチャート
ax2 = fig.add_subplot(212, sharex = ax1)
ax2.plot(df2.VXV_VIX_ratio, color = 'grey', lw = 2)
plt.title('VXV /VIX Ratio')
plt.axhline(y = 1, color = 'red', ls = '--')
#plt.axhline(y = 1.3, color = 'red', ls = '--', lw = 3)
plt.xticks(rotation = 23)


plt.tight_layout(h_pad=1.5)
plt.grid(True)

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今回のまとめ

まとめ

・米国株は今重要な局面に差しかかっている
・その局面とは、S&P500指数の『4,114ポイント』の攻防である
・4,114ポイントがサポートからレジスタンスのポイントへ転換するか?が焦点に
・VXV / VIX指数が1.0の水準を割り込んでいる状況は、4,114ブレイクを示唆
・欧州と中国経済の先行きリスクも4,114ブレイクの要因
・5月FOMCで金融引き締めリスクが意識される場合米国株のボラティリティが拡大する可能性あり

今回は以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


注記事項

ジェイの米国株投資ブログ(以下当サイト)に掲載されている記事は、投資の助言を目的としたものではありません。当サイトに掲載されたコンテンツの正確性については、可能な限り注意を払っています。しかし、意図せず誤情報が紛れ込む可能性や情報そのものが古くなっている可能性があり、その正確性を完全に保証するものではありません。
当サイトのコンテンツを参考に投資を行い、その後発生したいかなる結果についても、当サイト並びにブログ運営者は一切責任を負いません。すべての投資行動は『自己責任の原則』のもとで行ってください

 

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