ーこの記事は3分で読めますー
2022年3月22日の記事では、『S&P500指数(米国株)は反発のトレンドにあるが、それは”短期的”な動きである』と指摘しました。
-
【S&P500】短期リスクは後退...しかし反落リスクに要注意 後編
続きを見る
この考えは、今も変わっていません。
そこで今回は、S&P500指数(米国株)が次に下落するタイミングについて考えてみます。
この記事はこんな方におすすめ
こんな方におすすめ
- 米国株投資に興味がある人
- 株価のトレンドを考える材料が欲しい人
- Pythonで株価の分析がしたい人
- Pythonを学んでみたいけどためらっている人
この記事で何がわかるの?
わかること
- ボラティリティ指数の見方
- S&P500指数のレジスタンスポイント
- Pythonでデータを取得する簡単なコード
今回のサマリー
サマリー
- S&P500指数のレジスタンスポイント
- ボラティリティ指数のトレンドパターン
- S&P500指数が反落するタイミングの見極め方 ←重要
本題
チェックすべき指標
米国株(アメリカ株)のトレンドを考える際、色々と参考になる指標があります。
その中でもジェイが常にチェックしているのがー
チェックする指標
米国株のボラティリティ指数
です。
投資の世界でいうボラティリティとは、『価格の変動幅』のことです。
投資では、売り買い両方のポジションを保有することができます。
なので、株価が上下に大きく動く相場というのは、損失が拡大する可能性が高まること意味します。
よって、ボラティリティ(株価の変動幅)が拡大している相場は、『リスクが高まっている相場』と考えます。
米国株のボラティリティ指数
米国株のボラティリティ(株価の変動幅)を考える時は、以下2つの指標を必ずチェックしてください。
2つの指標
- VIX指数
- VXV指数
VIX指数もVXV指数も、アメリカの代表的な株価指数のひとつ『S&P500』を対象としたボラティリティ指数です。
この2つの指数の違いは、予測の期間にあります。
予測の期間
- VIX指数は30日間(短期)
- VXV指数は3か月間(長期)
VIX指数やVXV指数を使う時は、個別にボラティリティの水準を確認することはもちろん重要です。
しかし、もう一歩踏み込んで分析すると...
S&P500指数のトレンドを予測する時に参考となるトレンドパターンが見えてきます。
次からは、順を追って『もう一歩踏み込んだ分析』について解説します。
S&P500指数はもう一段上昇する可能性あり
まずは、VIX指数とVXV指数の状況を日足チャートで確認してみましょう。
VIX指数とVXV指数の日足チャート
3月の第2週目以降、VIX指数とVXV指数はともに低下の基調にあることがわかります(チャートの赤いゾーン)。
特にVIX指数(短期のボラティリティ指数)は、投資家の心理が悪化し始めると言われている『20ポイント』を下回る状況となっています。
これらの動きは、投資家の心理が強気に傾いていることを示しています。
なのでジェイは、短期的にS&P500指数がもう一段上昇する展開を予想しています。
日足チャートで確認すると、目先S&P500指数で注目すべきレジスタンスのポイントはー
レジスタンスポイント
4,600ポイント
です。
この水準は今年入り、サポートとしてもレジスタンスとしても意識された経緯のある重要なチャートポイントです。
S&P500指数の日足チャート
S&P500指数が反落するタイミングは?
しかしジェイは、ボラティリティ指数のトレンドパターンから、近いうちにS&P500指数が反落する可能性があると考えています。
そのトレンドパターンとはー
トレンドパターン
VXV / VIXレシオのトレンドパターン
です。
『VXV / VIXレシオ』は、投資家の短期的な心理の動きを把握する時に必ずチェックすべき指標(比率)です。
この点についての詳細は、以下の関連記事をご覧ください。
-
【S&P500】短期リスクは後退...しかし反落リスクに要注意 前編
続きを見る
VXV / VIXレシオの見方を簡単に振り返るとー
VIX / VIXレシオの見方 その1
1:VXV ÷ VIXで計算する
2:VXV=VIXならば『1』
3:VXV > VIXならば『1以上』
4:VXV < VIXならば『1以下』
となります。
そしてー
VIX / VIXレシオの見方 その2
・VXV / VIXレシオが1以上ならば、投資家の短期的な心理が改善の傾向にある
・VXV / VIXレシオが1以下ならば、投資家の短期的な心理が悪化の傾向にある
と考えます。
では、現在のVXV / VIXレシオの動きを日足チャートで確認してみましょう。
VXV / VIXレシオの日足チャート
S&P500指数とVXV / VIXレシオの動きが、見事に連動していることがわかります。
さらに、VXV / VIXレシオは3月に入り反発すると『1以上』の水準を維持し、かつ上昇のトレンドにあります。
この点からも、S&P500指数はもう一段上昇する可能性があります。
しかし、もう少し長い期間で見ると、別の見方が浮上します。
VXV / VIXレシオの日足チャート(2021年以降)
2021年からのVXV / VIXレシオの動きを確認すると、ある重要な水準が浮かび上がってきます。
その水準とはー
重要な水準
1.3ポイント
の水準です。
1.3ポイントとS&P500指数の反落
VXV / VIXレシオの日足チャート(2021年以降)
あらためてラインチャートを見ると、『VXV / VIXレシオが1.3ポイントの水準に到達→レシオの水準が低下する』というトレンドが見てとれます。
そしてこのトレンドに連動しS&P500指数は反落するか、もしくは上昇が止まるという明確なトレンドパターンが見られます。
現在、VXV / VIXレシオの水準は『1.23』の水準にあります。
VXV / VIXレシオの水準
重要ポイントの『1.3』まで、あと少しの水準に迫っている状況です。
VXV / VIXレシオはトレンドを見極めるためのひとつの指標にすぎませんが、明確なトレンドパターンが確認できる指標でもあります。
ゆえに、重視するに値する指標だとジェイは考えています。
ジェイの計画 グロース株→高配当銘柄へ
実際、VXV / VIXレシオの水準が1.3ポイントの水準に到達する場合、ジェイは保有ポジションの調整をします。
特にグロース株の調整を行います。
そうすることで現金を積み増し、成長の期待できる高配当銘柄へ投資をする計画です。
おまけ
今回もプログラミング言語の『Python』を使って、分析に必要なデータ(VXI指数とVXV指数のデータ)を取得しました。
おまけのセクションとして、分析データを取得するために使ったPythonコードをご紹介します。
Pythonコード
#ライブラリのインポート import pandas as pd import pandas_datareader as web import matplotlib.pyplot as plt #ボラティリティ指数のデータを取得 #VIXのデータ vix = web.DataReader(name='^VIX', start = '2022-01-01', end = '2022-12-31', data_source='yahoo') #VXVのデータ vix_3m = web.DataReader(name='^VIX3M', start = '2022-01-01', end = '2022-12-31', data_source='yahoo') #データの統合 df = pd.concat([vix.Close, vix_3m.Close], axis=1) #カラム名の変更 df.columns = ('VIX', 'VIX3M') #VXV / VIXレシオの計算 df['VXV_VIX_ratio'] = df.VIX3M / df.VIX #データの確認(最初の5つ) df.head() #データの確認(最後の5つ) df.tail()
コピペして、期間やティッカーコードなどを変えて遊んでみてください。
Pythonを学ぶなら
・独学でガンガンやれる人は『Udemy』へ
初心者の方におすすめのコースがこちら おすすめ度
▶現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル
Pythonに興味がある人、学ぶことをためらっている人には、このコースをおすすめします。
タイトルにあるとおり、現役のエンジニアの方がPythonの基礎から応用までを丁寧に教えてくれるコースです。
このコースを学習しながら、同時にアウトプットの練習もしていけば、効率よくプログラミングのスキルをアップさせることができます。
・独学が苦手な人は『テックアカデミー』へ
まずは無料カウンセリングで適正を確かめよう おすすめ度
▶無料キャリアカウンセリング
独学が苦手な人は、迷わずプログラミングスクールに行くことをおすすめします。
メンターが的確に指導してくれるからです。
しかしスクールは、人によって合う合わないがあります。
まずは、無料カウンセリングのあるテックアカデミーで『プログラミングの学習ってこんな感じか』ということを体感してください。
▶Pythonコース
テックアカデミーのスタイルが自分に合うと思った方は、Pythonコースを受講してください。
このコースでは、Pythonに関するすべての基本が学べます。
学ぶ期間は、学生 / 社会人を問わず4週間(1ヶ月)がおすすめです。
それ以上だと間伸びして、学習するモチベーションが下がる可能性があるからです。
・機械学習まで視野に入れているならオンラインPython学習サービス『PyQ』へ
基本から機械学習まで体系的に学ぼう おすすめ度
▶オンラインPython学習サービス「PyQ™(パイキュー)」
Udemyと同じく独学でOK!という人は、PyQをおすすめします。
PyQはPythonの基本から統計学、さらには機械学習まで学べる豊富なコースを提供しています。
問題を解く形式で勉強するスタイルなので、インプットとアウトプットのバランスが絶妙なカリキュラムとなっています。
▶【PyQ】いよいよ、誰でも機械学習を学べる時代へ
Pythonの基本→統計学の順で学んだあと、機会学習にチャレンジすると効率的に『データ分析の何たるか』を学ぶことができます。
今回のまとめ
まとめ
・S&P500指数はもう一段上昇すると予想している
・目先は4,600ポイントのトライが焦点となろう
・S&P500指数のトレンドを考える時は『VXV / VIXレシオ』に注目
・このレシオが『1.3』の水準に到達する場合、S&P500指数の反落を警戒したい
・現在このレシオの水準は『1.23』にある
・近い将来にS&P500指数が反落する可能性あり
今回は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
注記事項
当サイトのコンテンツを参考に投資を行い、その後発生したいかなる結果についても、当サイト並びにブログ運営者は一切責任を負いません。すべての投資行動は『自己責任の原則』のもとで行ってください。