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9月のFOMC以降、米国の株価指数(米国株)は反発の基調にあります。
しかし、米国株が再び上昇トレンドへ戻った!と判断するには、まだ早いとジェイは考えています。
その理由は?そして米国株が再び上昇トレンドに乗ってきた!と判断するポイントは?
今回のサマリー
・米国の株価指数は反発の基調にある
・最も重要なのはS&P500の動き
・今週注目したいS&P500のチャートポイント
・気になるアメリカ長期金利の動き
この記事の対象となる人
こんな人におすすめ
- 米国株の投資に興味がある人
- テクニカル分析を学びたい人
この記事でわかること
わかること
米国株の焦点と基本的なチャート&テクニカルの見方
S&P500の動きをみよう!
9月のFOMC(21−22日開催)を無事に通過し、米国株は反発の基調にあります。
しかしチャートをよく見ると、米国株が上昇トレンドへ転じた!と判断するのはまだ早い、とジェイは考えています。
S&P500とは?
米国株のトレンドを考える時、最も重要な指標が『S&P500』です。
S&P500って?
・S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスにより算出
・ニューヨーク証券取引所とNASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄が選定され、浮動株調整後の時価総額比率で加重平均した株価指数
S&P500に採用されるためには、厳しい選定基準をクリアする必要があります。
選りすぐりの500社が選ばれるため、S&P500は米国株のトレンドを考える上で重要な指標なのです。
ちなみに、米国株に投資をしている多くの機関投資家(いわゆるプロの投資家集団)は、S&P500をベンチマークとして運用の良し悪しを判定しています。
S&P500のチャートポイント
では、S&P500のチャートを見てみましょう。
S&P500の日足チャート
100日EMAでサポートされ、長い下ヒゲが出ていることがわかります。
また、多くの投資家が注目する50日EMAがサポートラインからレジスタンスラインへ転換することなく、上方ブレイクしていることもわかります。
この反発が本物か?それとも『だまし』なのか?
この点を判断する上で重要なのが、以下のことです。
重要なポイント
- 短期レジスタンスラインの突破
- 4,485レベルの突破とサポートへの転換
まずは、9月の高値4,545レベルを起点とした短期レジスタンスラインの突破です。
右肩下がりのこのラインを突破せずに、『もう米株は大丈夫!』と判断することは危険です。
そして、9月の中旬に相場の反発を連日止めた4,485レベルを突破できるかどうか?この点も重要です。
4,485レベルが引き続きレジスタンスの水準として意識される場合、再び50日線や100日線を目指す可能性が出てくるからです。
一方、4,485レベルを突破する場合は、その水準がレジスタンスからサポートのポイントへと転換するかどうか?この点も上昇トレンドへ戻ったかどうかを判断する上で重要でしょう。
おすすめのテクニカル分析本
・マーケットのテクニカル分析:おすすめ度
・ワイルダーのテクニカル分析入門:おすすめ度
慎重すぎる?
ジェイがなぜ、上で述べたことを重視するのか?
それは、チャートとテクニカル分析の基本を常に意識しているからです。
例えば『右肩下がりのレジスタンスライン』ー
これは今の米株のトレンドを表すラインです。
トレンドを表すラインである以上、このラインを上にブレイクしない限り、下落のトレンドは続いていると判断するのがテクニカル(トレンドライン)分析の基本です。
そして『レジスタンスからサポートへの転換(またはその逆)』ー
これは、相場が上昇(下落)トレンドへ戻ったシグナルのひとつとして、多くのプロ投資家が注目することです。
気になるアメリカ金利の動き
また、もうひとつジェイが慎重なスタンスとなっている理由があります。
それがー
もうひとつの重要なこと
アメリカ長期金利の上昇
です。
アメリカ長期金利のチャート
上のチャートを見ると、FOMCの後にアメリカの長期金利は、一気に1.46%台へと上昇しています。
最新のFF金利予測で、ゼロ金利解除の時期が2023年から2022に早まる可能性が示されたためです。
基本的にアメリカ金利の上昇は、米国株にとってネガティブな要因です。
特にグロース株にとっては、『超』ネガティブな要因です。
グロース株と米長期金利の関係
- 米金利が上昇:グロース株が下落
- 米金利が低下:グロース株が上昇
グロース株の投資で必読の一冊
・オニールの成長株発掘法 :おすすめ度
FRBによる利上げのタイミング以外にも、『インフレが一時的な現象ではない』という可能性がある、との報道も出始めています。
もし、FRBの予想(インフレは一時的であるという予想)が外れる場合、米債市場では金利に上昇圧力が高まることが予想されます。
そして、アメリカ金利が短期間で上昇する場面がある場合、米国株には調整の反落圧力が高まる可能性が高まります。
チャートやテクニカルの動向に加えて、これからはアメリカ金利の動きと米国株の反応にも注目して、『上昇トレンドへ戻った』のかどうかを判断すべきだとジェイは考えています。
今回は以上です。
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