![投資家さん](http://indepth-markets.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/b-man.png)
先週の米国株は売りと買いが交錯してよくわからない展開でした。
今週の米国株の展望を聞かせてください!
このブログでは、毎週月曜日にその週の米株(アメリカ株)の展望記事をアップしています。
上の投資家さんのように『将来どうなるか?』という情報を多く聞きたい!という希望が多いことは仕事で経験済みなので(笑
なので今回もー
米国株の動きがわからない。今週の米国株の動きが知りたい!
と悩むみなさんのための記事となります。
みなさんの取引に少しでもお役に立てればうれしい限りです!
今回の結論
週明けの月曜日は米国株の上昇を予想する。理由は『ワクチン期待』。11月以降の米国株は、この期待で毎週月曜日に上昇するパターンが多く見られる。
しかし、今週の後半から米国株は下落すると予想する。海外勢が徐々に長期のクリスマス休暇に入るが、その前に保有している株式の一部を売り、利益を確定してから休暇に入るからだ。
また、米国株のトレンドを予測する時にプロがチェックする指標『Fear and Greed』は、90ポイント台から70ポイント台まで低下している。これはコロナショックが発生する前と同じ動きである。よって今週の米国株は突発的な『調整の急落』も警戒しておきたい。
この記事を読んでほしい人
・米株の投資に興味がある人
・米株の予想に興味がある人
週の後半に米株が下落すると予想する2つの理由
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/12/chart-5222696_1920-600x338.png)
結論からいいます。
今週の米株(アメリカ株)は、週明けの月曜日に上昇すると予想します。
その理由は『ワクチン期待』にあります。
11月以降の米株高のパターンを確認すると、毎週月曜日に『ワクチン期待』で上昇するパターンが見られます。
事実、米製薬大手ファイザー(PFE)のワクチンが政治的な圧力により承認されました。
しかし、週の後半からは、これまで進行してきた株高を調整する動きーつまり下落する可能性があるとジェイは予想しています。
その理由は以下の2つです。
①クリスマス休暇を前にした海外投資家のポジション調整
②『Fear and Greed』の低下
クリスマス休暇を前にした海外投資家のポジション調整
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/12/christmas-3003907_1920-600x524.jpg)
今週の米株(アメリカ株)が下落すると予想するひとつめの理由がー
です。
ポジション調整とはー
保有している株式などの資産を一部だけ売って、手元に現金を保有すること
をいいます。
![投資家さん](http://indepth-markets.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/b-man.png)
ジェイさん、海外の投資家がクリスマス休暇を前に、保有しているポジションを清算したい気持ちはわかります。
でもクリスマスは来週でしょ?
上の投資家さんのように思う読者の方がいると思います。
確かにクリスマスは来週です。
しかし、海外勢はクリスマスが来る前から徐々に休暇に入ります。
実際、ジェイが勤めている会社(英国系の金融機関)でも、今週からクリスマス休暇に入る社員が多くいます。
彼ら/彼女らにとってのクリスマス休暇は、日本人でいう年末年始のお休み、みたいな感覚なんです。
17日以降の米株に要注意
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/11/graph-3078539_1920-1-600x400.png)
では、具体的にいつから海外の投資家たちは休みに入るのか?
今年は、17日以降から海外勢は徐々にクリスマス休暇に入ると思われます。
なぜなら、今週の15~16日に今年最後のFOMC(米国連邦公開市場委員会)が開催されるからです。
FOMCは米国(アメリカ)の金融政策の方針を決める重要なイベントです。
なので、海外勢が休暇に入るならばFOMCの内容を確認した後になる、というわけです。
上でも述べたように海外の投資家たちは、休暇に入る前に自分が保有している株式の一部を売るでしょう。
なぜなら、自分が休暇中の間に株安となれば、これまで積み上げてきた利益が吹っ飛ぶからです。
なので、株式の一部を売却してから多くの海外勢はクリスマス休暇に入り、利益が吹っ飛ぶリスクを減らすと思われます。
このような海外勢のポジション調整は、当然のことならが米株が下落する要因となります。
Fear and Greedの低下
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/07/arrowdown-600x426.png)
今週の米国株(アメリカ株)が下落すると予想するふたつめの理由がー
の低下です。
米国株のトレンドを予測するとき、プロの投資家たちは必ず『Fear and Greed』をチェックします。
なぜなら、7つものデータをもとにした『投資家の心理を正確に反映する指標』のひとつだからです。
この点についての詳細は、以下の記事をご覧ください。
実際にFear and Greedのチャートをチェックしてみましょう。
Fear and Greedのチャート
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/12/chart1_20201214-1-600x340.png)
90ポイント台から70ポイント台へ低下していることがわかります。
ちょっと時をさかのぼってみると、2019年の後半にも同じような状況がみられました。
そう、この時は『コロナショック』が発生する前でした。
この時も『Greed』に大きくふれ、90ポイント近くまで上昇ていました。
その後、100ポイント手まで上昇し、コロナショックが発生しました。
Greedとは『強欲』という意味です。
直近の『強欲』もコロナショック前の水準まで上昇していました。
そして今は低下しています。
つまり、今の状況はコロナショック前と同じ、ともいえるわけです。
米国(アメリカ)の議会では、与野党が対立して未だに追加の景気対策が決まりません。
また、ワクチンが供給され始めるとはいえ、コロナ第2波の拡大も続いています。
こういった負の材料も考えるならば、今のFear and Greedの低下は予期せぬ『調整の急落』のリスクを示唆している可能性があります。
『FOMC』が株高の要因となる可能性も
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/12/light-828547_1920-600x450.jpg)
今週の米国株(アメリカ株)は、週の後半に下落するー
この予想が外れるならば、その要因は上で述べた『FOMC』になると思います。
なぜ、FOMCが米株高の要因となる可能性があるのか?
それはー
追加の量的緩和政策を強化してくる
かもしれないからです。
量的緩和政策とはー
米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備理事会)が国債などの資産を買って、その見返りに米ドルを市場にジャブジャブ供給する政策のこと
をいいます。
簡単にいえば『FRBが米ドルという名の資金を社会にどんどんと流し込む政策』のことです。
社会に流れ込んた大量の米ドルが、本当に困っている人にいき渡れば問題はありません。
しかし、4月以降の米株高が示すとおりー
供給された米ドルは株式市場に流れ込んでいる
ことがわかります。
FRBが、米ドルを供給する量をさらに増やすことを決めればー
新たな投資マネーとして株式市場に流れ込む
というトレンドが加速する可能性があります。
今回のFOMCについて、市場の予想は以下の二つに分かれています。
・量的緩和の強化に踏み切るという予想。
・将来に量的緩和を強化する可能性を言うだけという予想。
前者の展開となれば、ジェイが予想している『週後半の米株下落』が外れる可能性があります。
下落は米株を買うチャンス
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/07/stock-exchange-broker-5119778_1920-600x400.jpg)
ジェイの予想が当たる場合、それはー
絶好の買いのチャンス
です。
なぜなら、中長期のスパンで見ると米国株(アメリカ株)は上昇トレンドを維持する可能性が高いからです。
この点については前回の記事をご参照ください。
あなたのルールを決めよう
![](https://indepth-markets.com/wp-content/uploads/2020/12/rule-1752622_1920-600x600.png)
実際にジェイの予想が当たり、あなたが米株を買ったとしましょう。
その後、米株が上昇してうまく売り抜けたとしましょう。
しかし、それは ”たまたま” 上手くいっただけのはなしです。
それを何度も再現するためには、指標を見てトレンドを予測するだけでは足りません。
では何が必要なのか?
それはー
あなただけのルールを決める
ことです。
ジェイは職業柄、いろんな投資家の方とお会いする機会があります。
成功している投資家の共通点として挙げられるのが、『自分のルール』を決めてそれに従って取引をしている、ということです。
![投資家さん](http://indepth-markets.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/b-man.png)
自分なりの取引ルールを決めるっていっても、具体的にはどうしたら良いのでしょうか?
投資家さんのように迷う読者の方がいると思います。
そんな方には以下の書籍『伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術』がおすすめです。
『どこで買い、どこで売り、そしてどこで損益を決めるのか?!』ー
取引にかんするルールの決め方が具体的に書かれています。
タートルが実践した取引ルールの中から、みなさんに合うルールを見つけ出すのも一つの手です。
ちなみにジェイは、仕事でタートルの取引ルールを翻訳した経験があります。その際ー
『この方法は面白い!』
『これはジェイも実際にやっている方法だ』
『この方法は今の自分には合わないな』
といった色々な気づきがありました。
プロが読んでも面白い本です。ぜひご一読ください。
今回のまとめ
・今週の米株は、『ワクチン期待』で月曜日に上昇すると予想する。
・しかし、米株は週の後半に下落する展開を予想する。海外勢がクリスマス休暇に入る前に、保有している株式の一部を売るからだ。
・米国株のトレンドを予測する時にプロがチェックする指標『Fear and Greed』は90ポイント台から70ポイント台まで低下している。これはコロナショックが発生する前と同じ動きである。
・米国では追加の景気対策を巡り議論が行きづまっている。また新型コロナの感染拡大も続いている。
上の状況を総合的に考えると、週の後半の米株は不意の『調整の急落』に注意したい。
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