
先週の米国株は売りと買いが交錯してよくわからない展開でした。
今週の米国株の展望を聞かせてください!
このブログでは、毎週月曜日にその週の米株(アメリカ株)の展望記事をアップしています。
上の投資家さんのように『将来どうなるか?』という情報を多く聞きたい!という希望が多いことは仕事で経験済みなので(笑
なので今回もー
米国株の動きがわからない。今週の米国株の動きが知りたい!
と悩むみなさんのための記事となります。
みなさんの取引に少しでもお役に立てればうれしい限りです!
今回の結論
週明けの月曜日は米国株の上昇を予想する。理由は『ワクチン期待』。11月以降の米国株は、この期待で毎週月曜日に上昇するパターンが多く見られる。
しかし、今週の後半から米国株は下落すると予想する。海外勢が徐々に長期のクリスマス休暇に入るが、その前に保有している株式の一部を売り、利益を確定してから休暇に入るからだ。
また、米国株のトレンドを予測する時にプロがチェックする指標『Fear and Greed』は、90ポイント台から70ポイント台まで低下している。これはコロナショックが発生する前と同じ動きである。よって今週の米国株は突発的な『調整の急落』も警戒しておきたい。
この記事を読んでほしい人
・米株の投資に興味がある人
・米株の予想に興味がある人
週の後半に米株が下落すると予想する2つの理由

結論からいいます。
今週の米株(アメリカ株)は、週明けの月曜日に上昇すると予想します。
その理由は『ワクチン期待』にあります。
11月以降の米株高のパターンを確認すると、毎週月曜日に『ワクチン期待』で上昇するパターンが見られます。
事実、米製薬大手ファイザー(PFE)のワクチンが政治的な圧力により承認されました。
しかし、週の後半からは、これまで進行してきた株高を調整する動きーつまり下落する可能性があるとジェイは予想しています。
その理由は以下の2つです。
①クリスマス休暇を前にした海外投資家のポジション調整
②『Fear and Greed』の低下
クリスマス休暇を前にした海外投資家のポジション調整

今週の米株(アメリカ株)が下落すると予想するひとつめの理由がー
です。
ポジション調整とはー
保有している株式などの資産を一部だけ売って、手元に現金を保有すること
をいいます。

ジェイさん、海外の投資家がクリスマス休暇を前に、保有しているポジションを清算したい気持ちはわかります。
でもクリスマスは来週でしょ?
上の投資家さんのように思う読者の方がいると思います。
確かにクリスマスは来週です。
しかし、海外勢はクリスマスが来る前から徐々に休暇に入ります。
実際、ジェイが勤めている会社(英国系の金融機関)でも、今週からクリスマス休暇に入る社員が多くいます。
彼ら/彼女らにとってのクリスマス休暇は、日本人でいう年末年始のお休み、みたいな感覚なんです。
17日以降の米株に要注意

では、具体的にいつから海外の投資家たちは休みに入るのか?
今年は、17日以降から海外勢は徐々にクリスマス休暇に入ると思われます。
なぜなら、今週の15~16日に今年最後のFOMC(米国連邦公開市場委員会)が開催されるからです。
FOMCは米国(アメリカ)の金融政策の方針を決める重要なイベントです。
なので、海外勢が休暇に入るならばFOMCの内容を確認した後になる、というわけです。
上でも述べたように海外の投資家たちは、休暇に入る前に自分が保有している株式の一部を売るでしょう。
なぜなら、自分が休暇中の間に株安となれば、これまで積み上げてきた利益が吹っ飛ぶからです。
なので、株式の一部を売却してから多くの海外勢はクリスマス休暇に入り、利益が吹っ飛ぶリスクを減らすと思われます。
このような海外勢のポジション調整は、当然のことならが米株が下落する要因となります。
Fear and Greedの低下

今週の米国株(アメリカ株)が下落すると予想するふたつめの理由がー
の低下です。
米国株のトレンドを予測するとき、プロの投資家たちは必ず『Fear and Greed』をチェックします。
なぜなら、7つものデータをもとにした『投資家の心理を正確に反映する指標』のひとつだからです。
この点についての詳細は、以下の記事をご覧ください。
実際にFear and Greedのチャートをチェックしてみましょう。
Fear and Greedのチャート

90ポイント台から70ポイント台へ低下していることがわかります。
ちょっと時をさかのぼってみると、2019年の後半にも同じような状況がみられました。
そう、この時は『コロナショック』が発生する前でした。
この時も『Greed』に大きくふれ、90ポイント近くまで上昇ていました。
その後、100ポイント手まで上昇し、コロナショックが発生しました。
Greedとは『強欲』という意味です。
直近の『強欲』もコロナショック前の水準まで上昇していました。
そして今は低下しています。
つまり、今の状況はコロナショック前と同じ、ともいえるわけです。
米国(アメリカ)の議会では、与野党が対立して未だに追加の景気対策が決まりません。
また、ワクチンが供給され始めるとはいえ、コロナ第2波の拡大も続いています。
こういった負の材料も考えるならば、今のFear and Greedの低下は予期せぬ『調整の急落』のリスクを示唆している可能性があります。
『FOMC』が株高の要因となる可能性も

今週の米国株(アメリカ株)は、週の後半に下落するー
この予想が外れるならば、その要因は上で述べた『FOMC』になると思います。
なぜ、FOMCが米株高の要因となる可能性があるのか?
それはー
追加の量的緩和政策を強化してくる
かもしれないからです。
量的緩和政策とはー
米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備理事会)が国債などの資産を買って、その見返りに米ドルを市場にジャブジャブ供給する政策のこと
をいいます。
簡単にいえば『FRBが米ドルという名の資金を社会にどんどんと流し込む政策』のことです。
社会に流れ込んた大量の米ドルが、本当に困っている人にいき渡れば問題はありません。
しかし、4月以降の米株高が示すとおりー
供給された米ドルは株式市場に流れ込んでいる
ことがわかります。
FRBが、米ドルを供給する量をさらに増やすことを決めればー
新たな投資マネーとして株式市場に流れ込む
というトレンドが加速する可能性があります。
今回のFOMCについて、市場の予想は以下の二つに分かれています。
・量的緩和の強化に踏み切るという予想。
・将来に量的緩和を強化する可能性を言うだけという予想。
前者の展開となれば、ジェイが予想している『週後半の米株下落』が外れる可能性があります。
下落は米株を買うチャンス

ジェイの予想が当たる場合、それはー
絶好の買いのチャンス
です。
なぜなら、中長期のスパンで見ると米国株(アメリカ株)は上昇トレンドを維持する可能性が高いからです。
この点については前回の記事をご参照ください。
あなたのルールを決めよう

実際にジェイの予想が当たり、あなたが米株を買ったとしましょう。
その後、米株が上昇してうまく売り抜けたとしましょう。
しかし、それは ”たまたま” 上手くいっただけのはなしです。
それを何度も再現するためには、指標を見てトレンドを予測するだけでは足りません。
では何が必要なのか?
それはー
あなただけのルールを決める
ことです。
ジェイは職業柄、いろんな投資家の方とお会いする機会があります。
成功している投資家の共通点として挙げられるのが、『自分のルール』を決めてそれに従って取引をしている、ということです。

自分なりの取引ルールを決めるっていっても、具体的にはどうしたら良いのでしょうか?
投資家さんのように迷う読者の方がいると思います。
そんな方には以下の書籍『伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術』がおすすめです。
『どこで買い、どこで売り、そしてどこで損益を決めるのか?!』ー
取引にかんするルールの決め方が具体的に書かれています。
タートルが実践した取引ルールの中から、みなさんに合うルールを見つけ出すのも一つの手です。
ちなみにジェイは、仕事でタートルの取引ルールを翻訳した経験があります。その際ー
『この方法は面白い!』
『これはジェイも実際にやっている方法だ』
『この方法は今の自分には合わないな』
といった色々な気づきがありました。
プロが読んでも面白い本です。ぜひご一読ください。
今回のまとめ
・今週の米株は、『ワクチン期待』で月曜日に上昇すると予想する。
・しかし、米株は週の後半に下落する展開を予想する。海外勢がクリスマス休暇に入る前に、保有している株式の一部を売るからだ。
・米国株のトレンドを予測する時にプロがチェックする指標『Fear and Greed』は90ポイント台から70ポイント台まで低下している。これはコロナショックが発生する前と同じ動きである。
・米国では追加の景気対策を巡り議論が行きづまっている。また新型コロナの感染拡大も続いている。
上の状況を総合的に考えると、週の後半の米株は不意の『調整の急落』に注意したい。
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