株式の将来を予想することはムズカシイですよね。特に米国株は。
米国株の予想をするとき、ジェイさんは何を見ているんですか?
上の投資家さんやジェイを含め、株式の将来を予想することはとても難しいことです。
しかし、投資の世界では株式を予想するときに必ず見るべき指標と言うものがあります。
例えば、このブログで何度も取り上げてきた『ボラティリティ指数』です。
また、アメリカの大手メディアCNNが提供している『Fear and Greed』もそうです。
そして今回は新しい指標としてー
を必ずチェックしよう!というお話です。
上の投資家さんと同じようにー
と悩んでいるあなたの助けになればうれしい限りです!
今回の結論
この記事を読んでほしい人
米株のトレンドを予想するために見るべき指標とは?
結論から言います。
米国株(アメリカ株)を予想する時に見るべき指標はー
です。
銅の先物価格といっても色々とありますが、見るべき指標は下の2つです。
です。
LMEとはロンドン金属取引所のことです。
この取引所で提示されている銅の先物価格が、我々プロのベンチマークのひとつとなっています。
では、価格がどんなトレンドを描いているのか?チャートで確認してみましょう。
LMEの銅先物価格のチャート
2019年11月以降の動きをみると、2020年に入ってから急に銅の先物価格が下落していることがわかります。
この要因はいうまでもなく、『コロナショック』です。
しかし今年の4月以降、上昇トレンドへ転じると、その勢いは今も続いています。
次にCOMEXの銅先物のチャートを見てみましょう。
COMEXの銅先物価格のチャート
COMEXとは『ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)』の一部門で、銅の他に金や銀そしてプラチナなどの先物相場を取扱う取引所のことです。
こちらも今年の4月以降、上昇トレンドにあることがわかります。
銅は『産業の血管』
銅は『産業の血管』といわれるくらい、企業や経済との結びつきが強いベースメタルです。
その銅の価格、それも先を予想する価格が上昇しているということは、この先も銅の需要が増えることを市場の参加者が予想していることになります。
では、どこの国で需要が増えると予想されるのか?
それは中国です。
中国の銅需要が拡大するとの予想
このことは、実際のデータが示しています。
中国の銅需要の予測チャート
コロナショックの影響により世界中の国や地域の経済が打撃を受ける中、中国の経済だけはいち早く回復の基調にあります。
最近では自動車需要の高まりを背景に資源需要の価格が上昇しています。
その中でも上昇の幅が拡大しているのが、『銅』というわけです。
このことは、先ほどのLMEやCOMEXが提示している銅先物の価格を見ればわかります。
そして中国の経済は、これからも回復のトレンドを維持することが予想されます。
この点を示唆しているのが、上の銅の需要予測です。
連動する米株と銅先物の価格
では、なぜ銅先物の価格が米国株(アメリカ株)の予想をする上で重要な指標となるのでしょうか?
もちろん銅が『産業の血管』として経済と深く結びついており、それゆえに、中国も含めた世界の経済が回復すれば銅の需要も拡大する、という理由もあります。
しかし、それ以上に重要なことが、米国株(アメリカ株)と銅先物の価格の関係です。
この点をチャートでみてみましょう。
米国株とComex銅先物価格のチャート
上のチャートは年初来からのデータをもとに作成しました。
上昇と下落のタイミングが見事に一致していることがわかります。
タイミングが一致しているということは、米国株(アメリカ株)と銅の先物価格との相関関係が非常に高いことを示している、というわけです。
銅の先物価格は需要の予測で決まります。
今の需要の予測は、中国の景気動向に大きく左右されます。
2つの予測が上昇/拡大しているということは、今後も中国の景気は回復する可能性が高いことを示しています。
また、銅の先物価格の上昇をサポートする国がもうひとつあります。
それは『米国』です。
米国は、今後4年間で2兆ドルにもおよぶ巨額のインフラ投資に踏み切るでしょう。
それは資源の需要、特に銅の需要を拡大させる要因となります。
現在の銅先物の価格の上昇は、米国のインフラ投資を先取りしている可能性もあるとうことです。
ここまでの話でお分かりいただけたと思いますが、銅の先物価格は『景気の先行指標』としての役割を果たしているのです。
その先行指標が上昇し続ける現在の状況を考えるならば、米国株(アメリカ株)も上昇のトレンドを維持する可能性が高いとジェイは判断しています。
短期的には米株の下落を警戒
しかし、上の予想は中長期で考えた場合の予想となります。
短期的に米株(アメリカ株)は、これまで進行した株高の調整-つまり反落のリスクがあると考えています。
次回はこの点についてお話します。