早くも6月の第1週目が終わりましたね。
時が過ぎるのはあっという間です。
今週のマーケットも色々なことがありました。
そこで今回は、今週のマーケットを振り返りながら、その中でジェイが一番気になったことについてお話します。
今日のキーポイント
1 | 今週の世界の株式の動向は? |
2 | 出遅れ感の強かった株式の上昇が目立った1週間だった |
3 | 米株の強さは変わらずだがパフォーマンスの伸びは抑制された |
4 | 米国の優良なハイテク株のほとんどが最高値圏にある |
まずは、世界各国(地域)の株式市場のパフォーマンスを確認してみましょう。
今週のパフォーマンス:世界の株式
このブログで何度も登場している「MSCIインデックス」で主要な国と地域の株式パフォーマンスを確認すると...
なんと!
欧州(Europe)と新興国(Emerging)のパフォーマンスが世界の株式パフォーマンスを上回っています!
世界の株式を駆け巡るマネー
これまで出遅れ感の強かった国や地域の株価が上昇しているということは、それらの株式市場にマネーが流入し始めたことを意味しています。
しかもラインの傾きが急になっています。
さらに世界の株式パフォーマンスよりもはるかに良いパフォーマンスをたたき出しています。
これらの状況を考えるならば、欧州と新興国の株式市場には...
「大量のマネーが急速に流入」
し始めている状況がわかります。
この流れは非常に重要です。
なぜなら、これまで株高を引っ張ってきたのは米国の株式のみでした。
しかし、6月に入ってから...
「世界の主要な株式市場にマネーが流れ始めた」
状況へ転じたということは、世界的に株高ムードを高めるでしょう。
まぁ、株高のスピードが異常に速いため、調整の反落はあるでしょう。
しかし、マネーが世界の株式市場に流れ込む局面へシフトしていることを考えるならば、ジェイは引き続き「株高トレンドが続く」ことを予想しています。
今週のパフォーマンス:米国の株式
もう一度パフォーマンスを見てみましょう。
これまで世界の株高を引っ張ってきた米国の株式(US)は今週、世界の株式のパフォーマンスを下回る状況となりました。
欧州の株式パフォーマンスとはダブルスコアに近い差をつけられています。
何が原因なのか?
米国の株式パフォーマンスを比較して、その理由を探ってみましょう。
上のパフォーマンスチャートをみると、これまで米株高を引っ張ってきたナスダック指数の伸びがS&P500指数やダウ平均のそれらと比べて、小さいことがわかります。
これは米国のハイテク株の伸びがおさえられていたことを示しています。
ハイテク株の上値が重くなった そこには理由がちゃんとある
ハイテク株の上値が重かった理由は主に3つあります。
それは...
1 | 期待先行が行き過ぎて上昇スピードが速すぎた |
2 | 期待先行が行き過ぎてすでに最高値圏へ到達した銘柄が多くなった |
3 | 他の国や地域の株式市場へマネーが分散しはじめた |
まず「理由1」です。
上のナスダック指数のチャートをみればわかるとおり、「V字」型を描き、ついに史上最高値圏まで到達していることがわかります。
ちなみにナスダック100は6月5日にその最高値を更新しました。
トランプ米政権による大規模な財政政策やパウエルFRB(以下ではFEDと表記)による無制限の金融緩和政策は確かに株高の要因です。
しかし、経済指標のデータは、コロナショックにより米国経済が相当傷ついていることを示しています。
そう、株高の回復スピードと我々が感じる経済の状況には明らかに温度差があるのです。
この温度差がある中、「理由2」も意識されやすい状況にあります。
現在、多くの優良なハイテク株が現在最高値圏にあります。
例えば、ジェイが注目している「ファイサーブ(FISV)」というフィンテック企業の株価は109ドル台まで上昇しています。
この水準は、コロナショックが本格的になる前の3月上旬の水準です。
ちなみにファイサーブ(FISV)の最高値は「125.05ドル」です。
現在の上昇スピードを維持するならば、今月中に最高値をトライする展開となってもおかしくない状況にあります。
そしてこのことは、ファイサーブ(FISV)に限った話ではありません。
GAFAをはじめ、多くのハイテク株が同じような状況になっているのです。
好景気の時に付けた最高値を、コロナショックの後遺症が残る現在の状況で試しに行く...
多くの投資家が警戒感を抱いてもおかしくないでしょう。
その警戒感が「理由3」に結び付いたとジェイは考えています。
具体的には...
1 | 米国の株式市場はあまりにも高すぎる水準となってしまった |
2 | ここからさらに買うにはさすがにリスクが高いし勇気もいる |
3 | だったら出遅れ感のある割安な株式に投資をしよう |
という投資家の心理が働いたのです。
だからこそ、欧州や新興国の株式のパフォーマンスが世界や米国の株式のパフォーマンスを上回ったとジェイは考えています。
それでも米国の株式は魅力的
しかし、米国の株式は今後も上昇するとジェイは考えています。
なぜなら現在は...
「政策相場」
だからです。
「以前、こちらのコメントの中で...
「Don’t fight the FED-FEDには逆らうな!」
という相場の格言を紹介しました。
現在はまさに、この格言通りに行動すべき局面にあるとジェイは考えています。
よって、コロナショックにより経済が痛んでいるのに現在の株高はおかしい!
という考えで投資をすることは、せっかくのチャンスを失うことになります。
ではどうるすか?
次回はこの点についてお話します。
まとめ
今回のまとめです。
1 | 今週も株高トレンドが続いた |
2 | これまでと違うのは出遅れ感のあった株式市場にマネーが流入したこと |
3 | 大量のマネーがいよいよ世界の株式市場を駆け巡りはじめた |
4 | 米国の優良なハイテク株のほとんどが最高値にあり手が出しずらい |
以上です。