今日は曇り空ですが、朝は相変わらず気持ち良い風が吹いていました。
しかし、気温は朝6時前でも暑いですね。
コロナ問題でマスクが必須みたいな雰囲気になっていますが、これからの季節は熱中症にも要注意です。
さて、米国の株式市場(以下では米株と表記)は、相変わらず堅調地合いが続いています。
反落する局面は見られましたが、政策相場の押し目買いによって、今週はプラスで終了しました。
このような状況の中、ジェイは金相場の動向に注目しています。
なぜか?
今日はこの点についてお話します。
NY金は8年8ヶ月ぶりの高値水準へ / 政策相場 vs コロナショックの戦いは続く
NY金は8年8ヶ月ぶりの高値水準へ上昇
ジェイは、新型コロナウイルスの感染者数の増加と、それに伴う経済活動や都市機能の停止や米中対立が激化する可能性を意識し、米株高の調整を予想しています。
もうひとつ米株高を調整する要因があります。
こちらについては、要因という言葉よりも...
米株高の調整シグナル
と言った方がよいかもしれません。
そのシグナルとは...
ニューヨーク(NY)金相場の上昇
です。
ご存知の通り、金というのはその希少価値故に、安全な資産とみなされています。
金の埋蔵量は、現在確認されているだけで...
オリンピックプールの3~4杯分
と言われています。
希少価値が高い分、何らかのリスク要因が発生する可能性が意識される局面、もしくは実際にそれが発生する局面では、往々にして金は上昇する傾向にあります。
実際にチャートを確認してみましょう。
上はNY金先物チャートですが、7月1日に、一時1トロイオンス=1800ドルを突破。
1807.7ドルまで上昇する局面が見られました。実に...
2011年11月以来約8年8カ月ぶり
の高値水準となります。
株高なのに金も買われる不思議な相場
不思議ですよね。
株式はリスクの高い金融商品です。
これについては、3月のコロナショック相場で嫌というほど見せつけられました。
そのリスクの高い株式が買われている、ということは...
投資家の心理が強きに傾いている
ということです。
投資家の心理が強きならば、なぜ安全資産とされる金の価格が上昇するのでしょうか?
本当に今の相場は不思議ですよね。
実は2018年後半から金相場は上昇していた
株高なのに金も買われる相場...
実は、このトレンドはコロナショック後に発生したものではありません。
コロナショック前からのトレンドだったのです。
では、いつから始まったのか?それは...
2018年11月
からです。
チャートを見てみましょう。
2018年11月からNY金の上昇が始まっていることがわかります。
では、その理由はなんでしょうか?
それは...
パウエルFRB(FED)の利上げ
に対する警戒です。
今となっては信じられませんが、この時のFEDは実は利上げを目論んでいたのです。
しかし、利上げは企業の借り入れ負担を増加させます。
借り入れの負担が増加する、とうことは企業の活動にとってマイナスです。
2017年以降、株高トレンドが続いており株価の水準に警戒感が高まっていたタイミングで利上げ観測が高まったことで、2018年12月に米国の株式市場は10%以上急落する展開となりました。
金価格の上昇は将来の株安を意識した上昇
この時の状況を考えると、現在のNY金の価格が上昇している理由は...
この先に来るであろう株高の調整を意識した動き
と考えることができます。
このブログを書いている時点でNY金先物は、利益確定の売りにより1700ドル台後半で推移しています。
今週の米株高を考えるならば、もっと調整が深くなってもおかしくありません。
しかし、そのような状況は、今のことろ発生していません。
それだけ、投資家の中には先行きについて強い懸念を抱ているからです。
その懸念が現実のものとなるかどうか?
来週も「政策相場 vs コロナショック」の戦いに注目しています。
まとめ
今回のまとめです。
- NY金は8年8ヶ月ぶりの高値水準へ上昇
- 株高トレンドでも安全資産の金が買われる状況は2018年11月以降にも発生していた
- リスク資産の株式と安全資産の金が買われている理由は投資家が抱く先行きへの懸念がいかに強いかを示している
- 来週も「政策相場 vs コロナショック」の戦いに注目