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【米株の展望】米金利の上昇がハイテク株の選別をうながす 前編

 

Aさん
先週、ゴールドマンサックスがバブルの懸念がある39銘柄をピックアップしたって記事を見かけました
そのほとんどがハイテク株でビックリです
これからハイテク株はどうなるんでしょうか?

 

Aさんが見た記事はこちらです。

ゴールドマンサックス(以下ではゴールドマン)は、いわずと知れたアメリカの大手金融機関です。

米株(アメリカ株)だけでなく、様々なマーケットのトレンドに大きな影響を与える力があります。

 

そんなゴールドマンの株式チーフストラテジストDavid Kostin 氏は、バブルの懸念がある39銘柄をピックアップしました。

リンク先の画像をみると、そのほとんどがハイテク銘柄です。

その中には、ジェイが投資をしているクラウドストライク(CRWD)やユニティ・ソフトウェア(U)も含まれています。

なのでAさんだけでなく、ジェイもこれからハイテク株はどうなるのか?気になってしまいます(笑

 

ということで、今回と次回ではー

これからアメリカのハイテク株はどうなるのか?

この点について考えてみます。

 

この記事を読んでわかること

わかること

  • 米ハイテク株のトレンドを予想する時に見るべきこと
  • 米ハイテク銘柄を選別するコツ(詳細は後編)

 

この記事の対象となる人

こんな人におすすめ

  • 米国株の投資に興味がある人
  • 米国株に投資をしている人

 

結論からいいます

  • これからの米ハイテク株は選別の時代へ突入する
  • 米ハイテク株への投資は成長と同時に収益も重視すること(詳細は後編)

 

米金利がハイテク株の選別をうながす

ハイテク株は選別の時代へ

これから米国(アメリカ)のハイテク株は、『選別の時代』に突入するとジェイは考えています。

その理由は『米金利の上昇』です。

 

なぜいきなり金利が出てくるのか?

その理由については、以下の記事をご参照ください。

金利の動きでハイテク株のトレンドが左右される理由を簡単に説明しています。

関連記事【米株】ナスダックス指数が上昇し続ける理由と今後の焦点とは?②

続きを見る

 

ここでは、米金利がハイテク株に与える影響について簡単にふれておきます。

現在もハイテク株が買われている理由のひとつは、『米金利の低空飛行が続いているから』です。

米金利の上昇が抑制されているため、ハイテク企業の高い成長期待が今の株高を正当化している、というわけです。

 

しかし、現在の米国の長期金利は反発のトレンドにあります。

米金利のチャート

米金利 日足(2020年11月~2021年2月4日)

実際にチャートをみると、今年に入ってから米国(アメリカ)の長期金利は1%の水準を軽く突破して反発のトレンドが加速しています。

そして、インフレの影響を考慮した実質金利の方も長期金利の上昇に連動して徐々に水準が切り上がっています。

この状況が続けば、成長の期待に利益が追いついていないハイテク株の『割高感』が意識されるでしょう。

 

事実、昨年にこの『割高感』が意識された局面がありました。

ナスダック指数のチャート

ナスダック指数 日足(2020年8月~12月31日)

 

米国金利のチャート

米金利 日足(2020年8月~2021年2月4日)

 

2020年9月から10月の動きを確認すると、ナスダック指数の下落と米金利の上昇が一致していることがわかります。

ナスダック指数はハイテク株が多く上場していることから、ハイテク株のトレンドを表す指数となります。

そのナスダック指数と米金利の対照的な値動きは、将来このハイテク企業は成長する!という期待よりも、その成長に追い付いていない低い収益のリスクが意識された動きだったのです。

これが『割高感』の正体です。

 

米金利の動きをチェックしよう

長期金利に連動する実質金利

もう一度、米国の長期金利と実質金利の動向をチャートでみてみましょう。

米国金利のチャート

米金利 日足チャート(2020年8月~2021年2月4日)

 

長期金利が上昇すると実質金利も上昇しています。

逆に長期金利が横ばいか低下すると実質金利も低下するという動きが見てとれます。

 

実質金利は以下の公式で計算されます。

実質金利の計算式

 

名目金利は私たちがいつも見ている金利のことです。

一方、期待インフレ率とは、市場が抱く将来のインフレ予想です。

詳細については以下の記事をご覧ください。

関連記事【米株】ナスダックス指数が上昇し続ける理由と今後の焦点とは?②

続きを見る

 

期待インフレ率のチャート

米国の期待インフレ率チャート(2020年~2021年2月4日)

 

その動きをあらためてチャートで確認すると、すでに2%の水準を突破しています。

それどころか、コロナショック前の水準を超えるレベルまで上昇しています。

インフレ予想が上昇トレンドにあるということは、将来のアメリカ経済の回復をすでに織り込んでいるということです。

なので、これから期待インフレ率の上昇はすごく緩やかになるでしょう。

 

一方、名目金利である長期金利の上昇幅は拡大していくでしょう。

なぜなら、FEDが金融緩和政策によって低金利の状況を作り出しているからです。

 

しかし、FEDを率いるパウエル議長は、今年後半にも米国経済は成長軌道に乗ると考えています。

経済が成長軌道に乗るということは、FEDが今の金融緩和政策を続ける理由がなくなるということです。

なので、安全資産である米債に投資する妙味も徐々に薄れてくるでしょう。

よって、長期金利は徐々に上昇していくでしょう。

 

そして金利の上昇は... そうハイテク株の割高感を高める要因です。

 

ゴールドマンのDavid Kostin 氏がバブルの懸念があるとした39銘柄のほとんどが、期待先行で株高が進行した銘柄です。

もちろん39銘柄の中には、次のGAFAMとなる企業がピックアップされている可能性はあります。

しかし、いかんせん今は『期待に見合うだけの利益を上げている』という実績が乏しいのが現状です。

なので、これから金利が上昇する局面では収益性の低いハイテク株は売り圧力に直面する可能性が高いでしょう。

 

上昇するハイテク株とは?

しかし、米金利が上昇しても株高トレンドを維持するハイテク株もあるでしょう。

その株とはー

  • 今後も需要の拡大が見込まれるビジネスをしている企業の株
  • 成長だけでなくそれに見合う収益をあげている株

です。

この点についての詳細は、次回の記事にて!

 

まとめ

まとめ

  • 成長期待のみで株価が上昇しているハイテク株は、米金利が上昇する局面では下落すると予想される
  • その米金利は、長期金利も実質金利も景気の回復にともなって上昇していく可能性が高い
  • なので、これからハイテク株は選別の時代に入る
  • これからハイテク株に投資をするなら①需要の拡大が見込まれるビジネスを展開していて、成長と収益が見合っている企業の株を厳選する必要がある

注記事項

ジェイの米国株投資ブログ(以下当サイト)に掲載されている記事は、投資の助言を目的としたものではありません。当サイトに掲載されたコンテンツの正確性については、可能な限り注意を払っています。しかし、意図せず誤情報が紛れ込む可能性や情報そのものが古くなっている可能性があり、その正確性を完全に保証するものではありません。
当サイトのコンテンツを参考に投資を行い、その後発生したいかなる結果についても、当サイト並びにブログ運営者は一切責任を負いません。すべての投資行動は『自己責任の原則』のもとで行ってください

 

最後に

Pythonを学びたい方へ

今回の記事の中にある米金利とナスダック指数のチャートは、プログラミング言語『Python』で作成しました。

今やPythonは、マーケットの分析に限らず、あらゆる分野で活用されているプログラミング言語です。

なのでPythonを学んでおけば、米株の投資だけでなく、これからの人生においても心強い味方となってくれるでしょう。

私もPythonを学んでみたい!

という人は以下のリンク先をご覧ください。

プログラミングを学ぼう

 

なぜプログラミングを学ぶ必要があるのか?その理由がわかります。

そして、ジェイが四苦八苦しながら『これがPythonを効率的に学ぶ方法だ!』と考えることをまとめた内容となっています。

この記事と出会ったのも何かの縁です。
ぜひチャレンジしてみてください!

 

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