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ブログ再始動
今月から再始動いたします!
みなさま、何卒よろしくお願いいたします!🙇♂️
ブログ再始動にあたり、選んだテーマはー
テーマ
・2022年も残り2か月余り 米株の見通しは?
です。
まずは、結論から。
その後、今回の結論に至った理由を述べます。
結論
- 残り2か月あまりの米株は2つのリスクに直面するだろう
- ひとつめは『インフレが低下しない』リスク
- ふたつめは『パウエルFRBの失策』リスク
- 2022年の米国株は下値を模索する状況が続くだろう
この記事はこんな方におすすめ
- 米株の見通しが気になる人
- これから米株の投資を始めようと考えている人
- プログラミング言語『Python』に興味がある人
この記事で何がわかるの?
わかること
- 米株が下値を模索し続ける要因
- 今年の米株のトレンド
- Pythonでデータを可視化する方法
本題
”インフレが低下しない”というリスク
10月13日(木曜日)にアメリカのインフレ動向を考える上で重要な経済指標が発表されました。
経済指標
- 9月の消費者物価指数(CPI)
です。
アメリカのインフレ動向を考える上で重要となるのが、以下のポイントです。
ポイント
- 食品価格
- 家賃を含む住居費の価格
- 賃金の伸び率
これら3つの動きを見るとー
わかること
- アメリカのインフレ率はそう簡単に低下しない
というリスクを意識する必要があります。
この点について、データとチャートで確認してみましょう。
アメリカ消費者物価指数の推移:食品の価格
上のラインチャートを見ると、食品(Food)の価格が二桁の水準(11%超)で高止まりしていることがわかります。
ロシアが再びウクライナの首都キーウを攻撃したことで、小麦などの食品価格はこれから上昇する可能性が出てきました。
来年は食糧をめぐり、世界中で争奪戦が繰り広げられる可能性もあります。
いうまでもなく『食』は、人間が生きてくいく上で絶対に必要です。
必要であるからこそ、食品価格の高止まりはアメリカのインフレ率の低下を阻む要因となり得ます。
食品の価格以上に注目すべきは、住居費(Shelter)の価格です。
こちらもものすごい勢いで上昇していることがわかります。
実際にデータとチャートで確認してみましょう。
アメリカ消費者物価指数の推移:住居費の価格
その上昇率は、6.6%。
なんと、不動産バルが発生した2000年代前半の水準を遥かに上回る水準です!
住居費の価格上昇は、インフレの低下を阻む最大の要因となるでしょう。
なぜなら、人間が生活する上で最も生活コストがかさむのが、住居費だからです。
そしてインフレの低下を阻む第3の要因として注目する必要があるのが、賃金の動向です。
こちらもグラフで確認してみましょう。
アメリカの賃金動向:平均時給の推移(前年比)
上昇トレンドは止まっているように見えます。
しかし、雇用の増加が続いているにもかかわらず、平均時給 (Avg Earnings) は前年比で5%台の水準を維持しています。
簡単に言えば、アメリカでは依然として賃金の高止まり傾向(賃金インフレの傾向)が続いている、ということです。
賃金インフレは、あらゆるサービス価格に反映されます。
そうしないと、企業は利益を出すことができないからです。
この点について、9月CPIの内訳で確認してみましょう。
9月のアメリカ消費者物価指数:内訳
分かりやすく、4つのカテゴリーに分類して9月の消費者物価指数(CPI)の内訳を確認すると、赤い棒グラフのサービス価格全般が上昇トレンドにあります。
賃金インフレをサービス価格に転嫁しないと、企業が利益出せない状況にあることがわかります。
パウエルFRBの失策
今後も米株(アメリカ株)が下値を模索するもうひとつのリスク要因がー
もうひとつのリスク
- パウエルFRBの失策リスク
です。
インフレの進行と景気の減速が同時に発生している今の状況は、1970年代にも発生しました。
しかし、当時のインフレ率と政策金利の関係はー
関係
- 政策金利 >インフレ率
だったのです。
下のチャートを見てください。
アメリカのインフレ率と政策金利の水準
1974年と1980年に、アメリカのインフレ率(赤)は2桁台に急上昇しました。
しかし、政策金利の水準(黒)はそれ以上であったことがわかります。
一方、現在(2022年)はどうか?
インフレ率(赤)の進行に対して、政策金利(黒)がまったく追いついてない状況となっています。
このような状況に陥った最大の要因はー
最大の要因
- パウエルFRBの見通しの甘さ
にあります。
昨年、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はインフレの進行について『一時的』という見通しを示しました。
この時の甘さが、現在の後手を踏む状況、つまり『インフレ対策の失策』のリスクを招いているのです。
さらに考えるべきリスク要因とは?
ここまで、残り2か月余りとなった今年の米株(アメリカ株)は、下値を模索し続ける2つのリスク要因について解説しました。
2つのリスク要因
- インフレが低下しないリスク
- パウエルFRBの失策リスク
しかし米株(アメリカ株)は、あと2つのリスク要因にも直面しています。
この点については、次回以降の記事で解説します。
乞うご期待!
おまけ
2022年の米株はバリュー株が主役
今年の米株(アメリカ株)はー
今年の米株
- バリュー株投資の1年になる
と、このブログで言い続けてきました。
現時点で、今年の米株(アメリカ株)は当ブログの見通しに沿った展開となっています。
この点について、ダウ平均に採用されている構成銘柄の年初来パフォーマンスで確認してみましょう。
ダウ平均構成銘柄の年初来パフォーマンス (%)
半導体大手インテル(INTC)を筆頭に、セールスフォース(CRM)、マイクロソフト(MSFT)そしてアップル(AAPL)といった米国を代表するテクノロジー企業(グロース株)の株価は、赤い▼で記したダウ平均(DJI)以上に下落していることがわかります。
一方、年初来パフォーマンストップ3を確認すると、すべてバリュー株となっています。
トップ3銘柄
- 石油大手シェブロン(CVX)
- 製薬大手メルク(MRK)
- 製薬大手アムジェン(AMGN)
上で述べたリスク要因が株式市場で意識されているがゆえに、このような状況が発生しているとジェイは考えています。
そう考える理由についても、次回以降のブログ記事で詳しく説明します。
Pythonコードの紹介
なお、上に掲載したダウ平均のパフォーマンスチャートは、プログラミング言語の『Python』を使って作成しました。
Pythonはデータ分析をする際、現時点では最高のプログラミング言語です。
株式投資をしている人、またはこれから始めようと思っている人にとって最高の味方となってくれるでしょう。
今回の分析で用いたPythonコードをご紹介します。
コピペして遊んでみてください!
コード
#ライブラリのインポート import pandas as pd import pandas_datareader as web import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt %matplotlib inline from matplotlib import rcParams import datetime as dt #ダウ平均のティッカーコードをサイト上から取得 ticker_list = pd.read_html('https://en.wikipedia.org/wiki/Dow_Jones_Industrial_Average') #ティッカーコードのみを抽出 tickers = ticker_list[1].iloc[:, 2] #データの取得期間 start = '2021-12-31' end = dt.datetime.today() #ダウ平均採用銘柄のデータを取得 df= pd.DataFrame() for t in tickers: df[t] = web.DataReader(name=t, data_source='yahoo', start = start, end = end)['Adj Close'] #ダウ平均のデータを取得 dji = web.DataReader(name = '^DJI', data_source='yahoo', start = start, end = end)['Adj Close'] #データの統合 df_all = pd.concat([df, dji], axis=1) #ダウ平均のカラム名を変更(Adj Close→DJI) df_all['DJI'] = dji #ついでにAdj Closeは削除 df_all.drop(labels='Adj Close', axis=1, inplace=True) #パフォーマンスの計算 df_performance = (df_all/df_all.iloc[0]-1)*100 #最新のパフォーマンスを抽出 df_last_performance = df_performance.iloc[-1].sort_values(ascending = False) #ーここからチャートを描画するコードー #色分け:プラス=緑 / マイナス=赤 color = [('#008080' if x >=0 else 'red') for x in df_last_performance.values] #rcParamsの設定 rcParams['figure.figsize'] = 15,10 rcParams['font.size'] = 18 #棒グラフの描画 my_range=list(range(1,len(df_last_performance.index)+1)) df_last_performance.plot(kind = 'bar', color = color, alpha = 0.3) #ドットの描画 plt.plot(df_last_performance[df_last_performance.values>0.0], 'o', markersize = 6, color = 'g', alpha = 0.6) plt.plot(df_last_performance[df_last_performance.values<0.0], 'o', markersize = 6, color = 'r', alpha = 0.6) #ダウ平均のパフォーマンス箇所に矢印を描画 plt.arrow(x = 'DJI', y= 3.5, dx = 0.0, dy = -0.2, fc = '#FF0461', ec = '#FF0461', head_width = 1, head_length = 3) #タイトルやラベルなどの詳細な設定 plt.grid(True) plt.xticks(rotation = 75) plt.xlabel('Stock Tickers', fontsize = 20) plt.ylabel('Percentage(%)', fontsize = 20);
※2022年10月14日NY終値時点でのパフォーマンス
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今回のまとめ
まとめ
- 食品と住居費の価格が上昇し続けている
- 賃金の伸びも高止まりしている
- アメリカのインフレ率はそう簡単には『低下しないリスク』に直面している
- パウエルFRBは見通しの甘さから後手を踏む失策を演じている
- 今年の米株は『バリュー株』が主役
今回は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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