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【Python】アップル株の影響を受けやすい半導体銘柄は?続き【分析】

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さて、前回に続いてアップル(AAPL)に半導体を提供している企業のうち、どの企業がアップル(AAPL)の株価に影響を受けているのか?について見てみましょう。

今回ピックアップした銘柄は以下の3社でしたね。


1:ブロードコム(AVGO)

2:マイクロンテクノロジー(MU)

3:クアルコム(QCOM)


前回ブロードコム(AVGO)マイクロンテクノロジー(MU)について分析しました。

https://indepth-markets.com/python/python20200906/

これら2社とってアップル(AAPL)が重要な取引先であることは言うまでもありませんが、ビジネス関係あっても株価自体には影響がないことがわかりした。

今日は最後のクアルコム(QCOM)についてみていきます。


結論

クアルコムはアップルの株価に影響を受ける銘柄

この記事の対象となる人

米国株の半導体銘柄に投資を考えている人

 

クアルコム(QCOM)とアップル(AAPL)の関係は?

クアルコム(QCOM)ってどんな企業?

まずはクアルコム(QCOM)がどんな半導体企業なのかを簡単に確認しましょう。

クアルコム(QCOM)は、携帯電話網(セルラー)通信の半導体を提供する企業としてスタートし、現在ではスマートフォン端末向けのチップセットの設計と提供をしています。

最近では、モバイルPCの市場でのシェア獲得を狙いマイクロソフト(MSFT)と提携したり、5Gネットワークテクノロジーの分野では最新のチップセット「Snapdragon 8cx Gen 2 5G Compute Platform」をリリースしました。

なお、「Snapdragon 8cx Gen 2 5G Compute Platform」を搭載しモバイルPCは今年の終盤にリリースされる予定となっています。


アップル(AAPL)の株価に影響を受けているの?

前回の分析で使ったVARモデルで、クアルコム(QCOM)の株価がアップル(AAPL)の株価に影響を受けているかどうか?を分析すると...

<strong>クアルコム(QCOM)の株への影響は?</strong>
=================================================================================
                    <span class="marker-under">coefficient</span>       std. error           t-stat           <span class="marker-under-blue"> prob</span>
---------------------------------------------------------------------------------
const                  6.662309         4.207299            1.584           0.113
<strong>L1.Apple </strong>               <strong><span class="marker-under">0.352227</span></strong>         0.152861            2.304          <span class="marker-under-blue"><strong> 0.021</strong></span>
L1.Broadcom           -0.096709         0.074058           -1.306           0.192
L1.Micron_Tech        -0.161629         0.271882           -0.594           0.552
<strong>L1.Qualcomm</strong>           <span class="marker-under"> <strong>0.875545</strong></span>         0.137573            6.364         <strong><span class="marker-under-blue">  0.000</span></strong>
L2.Apple              -0.279082         0.149232           -1.870           0.061
L2.Broadcom            0.116882         0.076717            1.524           0.128
L2.Micron_Tech         0.025459         0.264486            0.096           0.923
L2.Qualcomm           -0.013141         0.152215           -0.086           0.931
=================================================================================

一期前(L1)のアップル(AAPL)株の影響度合い(prob)を確認すると『0.021』となっています。
(スマートフォンのひとは表を左にスワイプするとprobがでます)

これは2%という意味であり、統計的に有意とされる5%の水準を下回っています。つまり...

『一日前のアップル(AAPL)の株価は今日のクアルコム(QCOM)の株価に影響を与えている』

ことがわかります。

 

他に5%を下回っているprobを探してみると、一期前(L1)の自分自身(クアルコムの株価)との影響が見て取れます。

probは『0.000』、つまり前日の自分自身(クアルコムの株価)の影響をもろに受けやすいことがみてとれます。

 

具体的にどんな影響があるの?

では、アップル(AAPL)の株価が動きとき、クアルコム(QCOM)の株価は上昇で反応するのでしょうか?それとも下落で反応するのでしょうか?

常識で考えれば、ビジネス関係にあるアップル(AAPL)の株価が上昇する場合、クアルコム(QCOM)の株価も上昇するでしょう。

この点を示しているのが、上の表の『coefficient』という項目です。

一期前(L1)のアップル(AAPL)のcoefficientを見ると、『0.352227』とあります。

この数字は、アップル(AAPL)の株価が1ドル動くと、クアルコム(QCOM)の株価は0.35ドル上昇することを意味しています。

 

なぜアップル(AAPL)の影響を考えるのか?

なぜアップル(AAPL)の影響を考える必要があるのでしょうか?

それは、アップル(AAPL)が現在の米株高のトレンドが支えている銘柄だからです。

現在の米国株式は、ハイテク株の上昇にけん引されて史上最高値圏での取引が続いています。

しかし、ハイテク株といってもすべてのハイテク株が買われているわけではありません。

アップル(AAPL)やアマゾン(AMZN)といった一部の大型ハイテク株に資金が集中し、それらが上昇することで現在の株高トレンドをけん引しているのです。

実際にアップル(AAPL)とアマゾン(AMZN)のパフォーマンスを確認してみましょう。

 

米国株式市場の年初来パフォーマンス

基準日:2019年12月31日

一目りょう然ですね。

緑のラインでまとめたアップル(AAPL)とアマゾン(AMZN)のパフォーマンスは、米国の株価指数のパフォーマンスを完全に上回っています。

つまりこれら銘柄の動向によって米国株式市場自体のトレンドが左右される状況にあるということです。

特にハイテク株はその傾向が強いため、アップル(AAPL)のような銘柄とどのような影響があるのか?を意識することが重要なのです。

 

まとめ

・クアルコム(QCOM)は一期前のアップル(AAPL)の株価に影響を受けている
・アップル(AAPL)株は米国株全体のトレンドをけん引している
・トレンドをけん引している銘柄の影響力をつねにチェックすること

 

次回は、クアルコム(QCOM)の売買ポイントについて考えてみます。

 

 

 

 

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