今週の米国株(アメリカ株)はどんな動きになると予想しますか?
このブログでは毎週月曜日に、1週間の米国株(アメリカ株)の展望についての記事をアップしています。
先週と同じく、今週もプログラミング言語のPythonを使って予想してみますね。
今回の結論
この記事を読んでほしい人
米国株 2つの上昇要因
結論からいいます。
今週の米国株(アメリカ株)は、全般的に上昇トレンドを維持する可能性が高いとジェイは予想しています。
そう考える理由は2つあります。
まずは、最初の理由である『投資家の心理が安定している』から見てみましょう
VIX指数とVXN指数が安定している
投資家の心理を表す指標として『ボラティリティ指数』があります。
米株のボラティリティ指数はいくつかりますが、多くの投資家から注目されているのが以下の2つです。
これら指数の詳細については、以下の記事をご参照ください。
ボラティリティ指数の見方は簡単です。
では、実際にビジュアルでボラティリティ指数の動きを確認してみましょう。
VIX指数のチャート
VIX指数は40ポイント台から急低下し、現在は20ポイントの水準を一時的に下抜けています。
次にVXN指数の動きをみてみましょう。
VXN指数のチャート
VIX指数と同じく40ポイント台から急速に低下し、現在は25ポイント付近で安定的に推移しています。
米株(アメリカ株)全体の動きを反映するS&P500のボラティリティも、ハイテク株のトレンドを反映するナスダック100のボラティリティも...
ことがわかります。
次に、今週の米株が上昇トレンドを維持するもうひとつの理由『コロナリスクの後退』についてもビジュアルで確認してみましょう。
新型コロナの感染者数のチャート
7日移動平均のチャートを見ると、一日の感染者数が減少へ転じていることがわかります。
これは、ニューヨーク州やカリフォルニア州といったアメリカでも主要な州が人々の行動の規制を行っている成果でしょう。
また、7日移動平均の死者の数も減少傾向にあります。
新型コロナによる死亡者数のチャート
各州が行っている行動の規制は景気を後退させる要因です。
しかし、全米小売業協会(NRF)は、今年の年末商戦の売上高は80兆円規模で、昨年よりも4%前後増えるとの予想を出してきました。
こういった数値を見る限り、現在の規制が個人消費に及ぼす影響も今のところは限定的です。
こういった状況をみると、アメリカの経済は回復トレンドを維持していると考えることができます。
もちろん多くの海外投資家もこの点を意識しているため、コロナリスクが後退しつつある今の状況は、米株(アメリカ株)の押し上げ要因となるでしょう。
ナスダックは米金利にらみ
しかし、ナスダック指数が上昇トレンドを維持するためには、ひとつの条件があるとジェイは考えています。
この点について過去の記事をご覧ください。
ここでは簡単にふれておきます。
ハイテク企業は常に設備投資が求められます。その設備投資には資金が必要です。
その資金は金融機関から借り入れますが、その時金利が高いとハイテク企業の返済負担が増えます。
よって、米国の金利の上昇はハイテク株にとって下落要因なのです。
その米金利は現在、上下に振れる展開となっています。
今週、米金利の上昇する局面が多く見られる場合、ナスダック指数は下落する可能性が高まります。
ナスダック指数が下落すれば、米株(アメリカ株)全体で調整の売り圧力が高まる展開が予想されます。
Pythonで予想してみた
では、プログラミング言語のPythonで今週のナスダック指数と米金利のトレンドを予測してみましょう。
以下が分析のサマリーです。
最後の分析の方法『VARモデル』について簡単にいうと、米金利(10年債利回り)とナスダック総合指数がお互いにどのくらい影響しているのか?を見るモデルのひとつです。
ムズカシイ...と思う人は、下のビジュアルチャートを確認するだけでOKです!
VARモデルでの予想チャート
青と緑の矢印で示した黒の点線が『今週の予想ライン』となります。
青いラインのナスダック総合指数が下落して、緑のラインの米金利が上昇していることがわかります。
Pythonが、ナスダック総合指数と米金利の関係を把握していることがわかります。
そして今週の米金利は小幅に上昇すること、その影響によりナスダック総合指数の上値が重くなるという予想となりました。
Pythonを学ぶなら?
Pythonを学ぶなら、いつでもどこでも学べるオンライン学習がおすすです。
ジェイはプログラミングスクールの『テックアカデミー』と動画学習サイトの『Udemy』でPythonを学んでいます。
今週注目の銘柄は?
ここまでの話をまとめると、3つのポイントに絞ることができます。
このポイントにそって今週の注目銘柄を考えると...
が注目されます。
銘柄選びをするときは、前回の記事で指摘したように必ずチャートを見ましょう。
そして上昇や反発のトレンドにあり、かつ高値やレンジの上限を突破している銘柄をみつけましょう!
前回の記事で紹介した『finviz』のサイトで、注目銘柄のトレンドを確認してみると...
今週は上の銘柄に注目したいですね。
アマゾン(AMZN)ですが、短期サポートラインに下支えされ反発の基調にあることがわかります。
ウォルマートは最高値圏にあります。150ドル前後でサポートされていることを考えると、160ドルを目指す可能性が高まっています。
エッツィ(ETSY)は上昇のトレンドにあり、かつ直近の高値を完全に上方ブレイクしています。アマゾン(AMZN)以上に勢いのある銘柄であることがわかります。
スクウェア(SQ)ですが、こちらもエッツィ(ETSY)と同じく上昇トレンドにあり、かつ高値を更新中です。
なお、スクウェア(SQ)のライバル企業には、あのペイパル(PYPL)がいます。
こちらも有望株ではありますが、チャートをみるとレンジの上限で上値が抑制されているのが気がかりです。
よって、ペイパル(PYPL)は反落した時に『押し目買い』を狙いたい銘柄だとジェイは考えています。
例えば、直近の高値216.07ドルから10%下落した水準194.46レベルや、今月の23日に相場をサポートした25日MAで押し目買いを仕掛けるとか。
なお25日MAは現在、194.88ドルの水準で推移しています。