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【今週のふりかえり】強気の投資家心理に変化なし

今日も朝か雨っぷりですね。

毎朝の散歩でエネルギーを充電するジェイとしては、憂鬱な日々が続いています。

まぁ、自然に不満を言っても仕方のないことなので、部屋の掃除や料理など、普段おろそかになりがちなことをやって、気分を紛らわせています。

身近ところから意識して変化に対応していくメンタリティを培っていくことも、投資にプラスに働くとジェイは思っています。


変化といえば、昨日の記事では米国の株式市場(以下では米株と表記)で生じている変化について書きました。

簡単に言えば、ハイテク株から出遅れ感のある株へマネーがシフトしている、という変化です。


一方で、変化してないこともあります。

今回はこの点についてお話します。

【今週のふりかえり】強気の投資家心理に変化なし

変化していること:マネーの向かう先

4月以降、米株はハイテク株の上昇にけん引されて株高トレンドを維持してきました。

このことについては、ハイテク企業が多く上場するナスダック指数のパフォーマンスを見ればひとめでわかります。

米国株式の年初来騰落率チャート(基準日:2019年21月31日)
米国株式の年初来騰落率チャート(基準日:2019年21月31日)

しかし、今週はそのナスダック指数がマイナスとなりました。

代わりにダウ平均やS&P500指数の好調なパフォーマンスが目立ちました。

米国株式の週間騰落率チャート(基準日:2020年7月10日)
米国株式の週間騰落率チャート(基準日:2020年7月10日)

この動きは、ハイテク株から他の株へマネーがシフトしていたことを示しています。

変化していないこと:投資家の強気心理

マネーの向かう先が変化する一方、変化してないこともあります。


それは、投資家の強気心理です。

プロ投資家が重視するS&P500指数

海外のプロ投資家は米株に投資をする際、S&P500指数を重視します。

その理由は、この指数がもつ特徴にあります。

S&P500指数の特徴

  • 時価総額をベースに算出される
  • 採用銘柄は約40業種で工業株400種、運輸株20種、公共株40種、金融株40種の各指数で構成されている
  • 米国の株式時価総額の約75%をカバーしている

最初の時価総額とは、簡単にいえば企業の規模のことです。

時価総額の大きい企業は技術力、開発力、販売力そしてブランド力が優れています。

優れているがゆえに、その企業の社会的なインパクトも大きくなります。

そういったインパクトの大きさを株価に反映させるのが、時価総額ベースで算出されるS&P500指数のような株価指数です。


また、この指数は米国の株式時価総額の約75%をカバーしています。


対してダウ平均は、米国を代表する企業30社のみで構成された指数です。

一方、ナスダック総合指数は3,000社以上の企業が上場していますが、新興企業やハイテク企業に偏りが見られます。


これらの指数と比べると、S&P500指数は米株の真のパフォーマンスを正確に反映している株価指数なのです。

だからこそ、多くのプロ投資家はS&P500を重視するのです。

恐怖指数

S&P500指数と深い関係にあるひとつの指数があります。

その指数は、VIX指数と呼ばれています。

VIX指数は通称「恐怖指数」とも呼ばれています。

実際にその恐怖指数のチャートを見てみましょう。

恐怖指数(VIX)の日足チャート(年初来)
恐怖指数(VIX)の日足チャート(年初来)

3月のコロナショックの時、恐怖指数が急上昇していることがわかります。

恐怖が急上昇しているということは、投資家の不安心理が最高潮に達していたということです。


しかし、4月以降の動きを見ると、恐怖指数は低下し続けています

これは投資家の心理が徐々に落ち着きを取り戻していることを示しています。


不安な心理が落ち着いているということは、相場に対して強気の見方が増えてきているからです。

強気の見方が増えているということは、投資家の強気の心理が続いていることを示しています

投資家の強気心理を支えるふたつの期待

現在、この強気の心理を支えているふたつの期待があります

ひとつは政策への期待です。

もうひとつは新型コロナのワクチンの開発期待です。


政策への期待は今後も続くでしょう。

なぜなら、米国の中央銀行にあたるFEDは2022年末まで、現在の金融緩和政策を続けるスタンスだからです。


そうなると今注目したいのは、ワクチンの開発期待が続くかどうか?この点です。


この期待を支えているのは、米バイオベンチャー企業のモデルナ(MRNA)です。

昨日は13ドル超の上昇となり、94.85ドルと上場来の最高値を更新。節目の100ドルが視野に入ってきました。

モデルナ(MRNA)の日足チャート
モデルナ(MRNA)の日足チャート

ワクチンの開発期待をつなぐ治験の良好な結果やそれに関連した報道が続けば、モデルナ(MRNA)の株価は上昇し続けるでしょう。

それに伴い、出遅れ感の出ていた株、例えばレジャー、食品そして航空といった企業の株には期待先行の買いが入るでしょう。


逆にこの期待を後退させるような材料があれば、これらの株には再び売り圧力が高まるでしょう。

例えば、感染の拡大を防止するために米国の各州が経済活動の制限を強化するといった経済にとってマイナスの材料です。


あとは、企業決算ですね。

来週から、あらゆる業種の企業決算が発表されます。

決算の内容が悪く、かつ将来の見通しについても厳しい見方が示されるならば、米株高を調整する動きが見らるとジェイは予想しています。

まとめ

今回のまとめです。

  • 今週の米株は、ハイテク株から出遅れ感のある株への資金がシフトする変化が見られた
  • S&P500をベースに算出される恐怖指数(VIX)の低下基調に変化は見られなかった
  • 恐怖指数の低下トレンドは投資家の強気心理が変化していないことを示している
  • 現在の米株は2つの期待によって支えられている
  • そのうちのひとつワクチンの開発期待が続くかどうかが来週の焦点

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