予想通り今週の米国株は上昇しましたね。
でもさすがに上がり過ぎなんじゃないでしょうか?
ここから買うのは怖いですよ..
今週の米国株(アメリカ株)も上昇トレンドを維持しましたね。
ここまで上昇し続けると、上の投資家さんのように『米国株を買うのが怖い』と思っている読者の方が多いと思います。
そこで今回はー
と不安に思っている人向けの記事となります。
今回は、米国株(アメリカ株)を売買するプロ投資家が注目する『ある指標』を取り上げます。
この指標は米国株(アメリカ株)のトレンドを考える上で、とても重要な指標です。
なので、今回と次回(月曜日)の記事に分けて詳しく説明します。
今回の結論
この記事を読んでほしい人
ボラティリティ指数のチェックはトレンド予測の基本
まずは米株(アメリカ株)が今どんなトレンドにあるのか?
そしてこれからどんなトレンドとなるのか?
これらのことを考える指標としてー
という米株のボラティリティ指数があります。
これら指数の詳細については以下の記事をご覧ください。
ここで簡単にふれておくと、ボラティリティ指数とは...
のことです。
VIX指数とは、米株(アメリカ株)のトレンドを反映するS&P500指数のオプション価格をベースに計算されるボラティリティ指数です。
一方、VXN指数とは、ハイテク株のトレンドを反映するナスダック100のオプション価格をベースに計算されるボラティリティ指数です。
ボラティリティは『変動幅』と言う意味です。
なので変動幅が大きければ、多くの投資家はアメリカ経済の先行きに不安を抱いていることになります。
逆に変動幅が小さければ、多くの投資家はアメリカ経済の先行を楽観していることになります。
言葉で説明するよりも、実際にビジュアルチャートで見た方が理解が早いと思います。
VIX指数のチャート
VXNのチャート
今年の11月にVIX指数もVXN指数も上昇しています。
そして現在は、ともに低い水準で安定的に推移しています。
注目して欲しいのは『今の水準』です。
VIX指数は20ポイント、VXN指数は25ポイントの付近まで低下しています。
今年の9月にもボラティリティ指数が上昇する場面がありました。
その後すぐに低下したんですが、その時のVIX指数は25ポイント、VXN指数は30ポイント台で低下が止まりました。
つまり今のボラティリティ指数の水準はー
とうことです。
これが意味するところはー
ということです。
楽観しているということは、投資家の心理はそれだけ安定している、ということでもあります。
しかし、これまでは以前の記事を読めば済むことです。
今回の記事で、投資家の心理をテーマに選んだ理由は他にもあります。
その理由とはー
今回の記事では、これを言いたかったのです。
実はプロの投資家の中には、VIX指数やVXN指数以上に『Fear and Greed』を重視している人もいます。
そんな『Fear and Greed』とは一体どんな指標なんでしょうか?
Fear and Greedって?
結論からいいます。
『Fear and Greed』とはー
のことです。
なぜプロ投資家はこの指標に注目するのか?
それは『Fear and Greed』が7つのデータをベースに数値化されている『客観的な指標』だからです。
その7つの指標が以下です。
①のMomentum(モメンタム)とは、価格の勢いを意味しています。
125日の移動平均線を突破しているかどうか?この点を基準に考えます。
今の米株(アメリカ株)は上昇トレンドにあり、多くの銘柄が125日移動平均を突破する状況にあります。
よって、現在の上昇レンドには勢いがあると判断します。
②のStrength(強さ)とは、価格の強さを示しています。
具体的には、株価が上昇トレンドにある時に、過去1年間(52週間)の高値をヒットしているかどうか?この点を見ます。
もし多くの銘柄が1年間(52週間)の高値をヒットしているならば、株価は強いと判断します。
③のBreadth(幅)とは、取引の量のことです。
日々の取引量の増減を数値化して、その量が増加の傾向にあれば株式市場が過熱していると判断します。
④のPut and Call Optionsとは、オプション市場の状況を見る指標です。
コールオプション(株をある価格で買う権利)が多く取引されているのか?それともプットオプション(株をある価格で売る権利)が多く取引されているのか?、で投資家の心理状態を判断します。
⑤のJunk Bond Demandは、格付けの高い債券の利回りと格付けの低い債券の利回り格差で、投資家の心理状態をみる指標です。
一般的には以下の式で計算されます。
計算式:
社債の利回り-国債の利回り=Junk Bond Demand
投資家がリスクを取りに行くスタンスが強まれば、Junk Bond Demandの数値は小さくなります。
リスクの高い社債の利回り(格付けの低い債券の利回り)が低下するからです。
現在のJunk Bond Demandの値は、小さくなる傾向にあります。
⑥のMarket Volatility(ボラティリティ)は、上で述べたVIX指数の動向を反映した指標です。
投資家の心理が安定しているため、現在のVIX指数は小さい数値となっています。
最後の⑦Safe Haven Demand(安全資産の需要)は、株式と国債のリターンの格差で投資家の心理を把握する指標です。
いうまでもなく、現在のアメリカ市場は株高トレンドにあります。
よって、リターンの格差は『株式>国債』の関係にあります。
ざっと『Fear and Greed』を見てきましたが、次回はビジュアルチャートで確認してみましょう。
そうすると『あること』がわかります。
そのあること、とは?
そして、『Fear and Greed』が予想する米国株(アメリカ株)のトレンドとは?
続きはまた次回!