米大統領選挙の後、米株に投資をしている読者のみなさんはどんなことに注目する必要があると思いますか?
ジェイが注目しているのは...
米国金利の動向
です。
なぜか?
今回はその理由と注目の株式セクターについて考えてみます。
この記事の結論
この記事の対象となる人
米大統領選挙後は金利の動向が重要
米長期金利の動向に注目
預金の金利、住宅ローンの金利、企業の借り入れ金利...
金利は私たちの生活に根差したものです。
それは株式の投資でも同じです。
金利が上下に動くことで、上昇する株もあれば下落する株もあります。
なお、国によって違いがありますが、金利には翌日から数十年以上まで色々な期間のものがあります。
中でも重要なのが『期間10年の金利』です。一般的に..
長期金利
と呼ばれています。
その米国の長期金利のチャートをみていましょう。
米長期金利のチャート
今年の8月以降、ジワジワと上昇していることがわかります。
金利が上昇する要因は色々ありますが、今の上昇は以下の要因によるものと考えられます。
①景気の回復期待による上昇
②株高による上昇
③財政悪化を意識した上昇
景気が将来回復するとの期待が高まれば、株式市場にマネーが流入します。そして株高となります。
逆に債券市場では、安全資産である米債の売り圧力が高まります。景気が回復していることで、投資家がより大きなリスクを求め株式市場にマネーを移すからです。その結果、金利が上昇します。
『悪い金利の上昇』の典型が、財政悪化を意識した金利の上昇です。これはアメリカという国自体に対する信用力が低下することが原因で発生します。国自体の信用が低下するため、債券売りにより金利が上昇します。株式市場では国自体の信用が低下した株は買えない...ということで下落します。
上のチャートをみると、米金利は緩やかに上昇しています。よって、現状は①と②の要因の方が大きく影響していると考えられます。
③が意識されているならば、金利は急騰するからです。
では、米金利は大統領選挙の後も上昇し続けるのか?
それは、アメリカの中央銀行にあたるFRB(以下ではパウエルFRB)次第です。
パウエルFRBは『超金融緩和政策』を長期間続けるスタンスを示しています。その理由は...
にあります。
パウエルFRBは『物価』と『雇用の安定』を最も重要な使命と定めています。
そのうちのひとつ『雇用』は、景気に遅れて回復するという特性があります。
よって、景気が回復しても雇用の回復はずっと後になりあす。ということは...
となり、今実行している金融緩和政策の解除は最後になるというわけです。
パウエルFRBの超緩和政策が長期化する場合、米金利には低下圧力がかかりつづけるでしょう。
では、米金利が低下し続けるケースでの注目すべき株式セクターとは?
米金利の低下で上昇する株式
景気が回復して米株が上昇しても、米国の中央銀行にあたるパウエルFRBが超金融緩和政策によって金利の低下トレンドが続くことが考えられます。
このケースでは...
が上昇するとジェイは予想しています。
その理由は下の図にあります。
ハイテク企業のビジネスは『設備投資』がカギを握ります。
莫大な資金を設備投資に投入できれば、将来莫大な利益を得ることができます。
設備投資をするめには、金融機関から資金を借りる必要があります。資金を借りるとき...
金利が上昇
企業の債務負担が増加
金利が低下
企業の債務負担が減少
となります。つまり...
なんです。
ハイテク株といっても色々あります。どのハイテク株に注目すればよいでしょうか?
コロナショック後の世界が『米中の冷戦時代』となることを考えるならば、やはり...
が有望だと感がています。
ジェイが注目している銘柄は...
です。
クラウドストライク(CRWD)はこのブログで紹介したことがります。
Zスケーラー(ZS)も以前にこのブログで紹介しました。
スノーフレーク(SNOW)は、かの著名投資家『ウォーレン・バレット』氏が率いるバークシャー・ハサウェイが注目しているネットセキュリティ企業です。
ジェイが勤めている会社のIT部門の人も『スノーフレーク(SNOW)は面白い会社だよ~』と言ってましたね。
どこが面白いのか今度詳しく聞いてみます(笑
米金利の上昇で上昇する株式
今年の『コロナショック』が象徴するように、投資の世界では何が起こるかわかりません。
よって、パウエルFRBの『超金融緩和政策』の影響よりも『景気回復』の影響の方が大きいケースを想定しておくことは重要です。
このケースでは当然、米金利は上昇するでしょう。
注目の株式セクターと銘柄
米金利の上昇から良い影響を受ける株式セクターには...
があります。
具体的には...
上の株式はどれも成熟した企業の株式なので、ハイテク企業の株価ように急上昇する可能性は低いでしょう。
そうなると、どの株を買うかは...
で決めるのが良いかもしれません。
一株あたりの配当額の順
企業名 | 一株あたり配当額 | 配当利回り |
スリーエム(MMM) | $5.88 | 3.68% |
ゴールドマンサックス(GS) | $5 | 3.50% |
JPモルガン(JPM) | $3.6 | 3.67% |
レイセオン・テクノロジーズ(RTX) | $1.9 | 3.50% |
バンクオブアメリカ(BAC) | $0.72 | 3.04% |
配当利回りの順
企業名 | 一株あたり配当額 | 配当利回り |
スリーエム(MMM) | $5.88 | 3.68% |
JPモルガン(JPM) | $3.6 | 3.67% |
ゴールドマンサックス(GS) | $5 | 3.50% |
レイセオン・テクノロジーズ(RTX) | $1.9 | 3.50% |
バンクオブアメリカ(BAC) | $0.72 | 3.04% |
上の表を見ると、スリーエム(MMM)の高配当ぶりが目立ちますね。
ロッキード・マーチン(RMT)とボーイング(BA)はコロナショックのため無配当となっています。
航空機需要の回復についても、未だどうなるかわからない状況となっています。となると、この2社への投資は避けた方が良いかもしれません。