いよいよ来週に迫ってきた米国の大統領選挙。
世論調査では民主党のバイデン候補が優勢とのこと。
改選が行われる米国の上院選挙でも、民主党が過半数を取る可能性が高まっています。
直近の世論調査の結果
大統領選挙前ということもあり、今週の米株は上下に大きく動く可能性は低いでしょう。
となると焦点は、米大統領選挙のあとの米株の動向になります。
今日はこの点について考えてみます。
結論
この記事の対象となる人
・すでに米株の投資を始めている人
米株のトレンドをくわしく見てみよう!
結論からいいます。
『次の米国大統領が誰になろうと、米株の株高トレンドは続く』
とジェイは予想しています。
そのように考える理由は、いくつかあります。それらの中でもジェイが重視しているのが、2007年以降の動きです。
まずはこの点について、米国株全体のトレンドを示す『S&P500』でみてみましょう。
S&P500のチャート
上のチャートは、2007年から現在までの週足(1週間ベース)チャートです。
赤いゾーンは、2007年から2008年にかけて発生した『世界金融危機』です。
いわゆる『リーマンショック』というやつですね。
当時の世界経済は、リーマンショックにより大きな打撃を受けました。
日本では『年越し派遣村』なんて避難所が急遽つくられましたね。
注目点その1:緑①のゾーン
注目してほしいのは、2009年3月以降の動きです。
調整の反落を挟みながらも、現在まで株高トレンドを維持していることがわかります。
緑ゾーン①は、米国の中央銀行FRBをはじめとした世界的な『金融緩和政策』によって、株高トレンドが発生した期間を示しています。
そう、この時の株高トレンドの主役は『金融緩和政策』だったのです。
注目点その2:グレーのゾーン
次に注目して欲しいのはグレーのゾーンです。
この期間は、当時の米FRB議長だったイエレン氏によって、金融緩和政策の解除が意識された時期でした。
この時の米株の動きを確認すると...
あとで述べいますが、ここは重要なポイントです!
注目点その3 :緑②のゾーン
2016年の後半にグレーのゾーンが終わったあと、再び緑ゾーンが復活しています。
この時期を『緑ゾーン②の株高トレンド』としましょう。
緑ゾーン②が出現したきっかけは...
でした。
減税政策は『財政政策』のカテゴリーになります。
トランプ米政権が発足した2017年以降の株高トレンドは、『金融緩和政策』から『財政政策』へ主役が交代したことで発生したのです。
注目点その4 :緑③のゾーン
そして現在-
コロナショックに対応するため、トランプ米政権とパウエルFRBは前代未聞の『財政政策』と『金融政策』を同時に導入しました。
その結果、緑ゾーン③の株高トレンドが発生しているわけです。
ポイントは『グレーのゾーン』
みなさん、ここまでの話で何か気が付きませんでしたか?
そう、すべての緑ゾーンでは必ず政策が米株の株高トレンドをサポートしているのです。
その点を示しているのが、2014年後半から2016年後半にかけてのグレーのゾーンです。
この期間は、イエレンFRBが金融緩和政策の解除を目指していたことで、『政策の空白期間』となっていました。
この空白期間に米株はどんな動きだったのか?もう一度チャートみると...
S&P500のチャート
見事に株高トレンドが止められていることがわかります。
その後、トランプ米政権による『大規模な財政政策』が導入されるまで、株高トレンドが発生することはありませんでした。
そう、グレーのゾーンこそ...
ことを証明した動きだったのです。
次期大統領がトランプだろうがバイデンだろうが米株高のトレンドは変わらない
トランプ米大統領とバイデン候補はともに、景気を支える大規模な政策をすることを公約にかかげています。
情勢次第では追加の景気対策を導入するスタンスも示しています。
また、パウエルFRBも2022年末まで、現在のゼロ金利政策を続ける方針を示しています。
それゆえ、政策期待を土台とした株高トレンドーいわゆる...
は米大統領選挙の後も続くとジェイは考えています。
もちろん株高を調整する反落の局面あるでしょう。
しかし政策相場が続くかぎり、米株が下落トレンドへ転換する可能性は低いでしょう。
よって、米国の大統領選挙後も反落の局面では...
を維持するのが、米株投資のベターな取引だとジェイは考えています。
しかし、何事もシナリオ通りにはいかなかった時のことを考えておくことは必要です。
次回では、米国の大統領選挙の後、米株高のトレンドが崩れるとしたらどんな要因があるのか?
この点いついて考えてみます。
今回のまとめ
・トランプ米政権は現在、大規模な景気対策を実行中。情勢次第では追加の景気対策を導入するだろう。一方、バイデン候補も巨額の財政政策とインフラ投資政策を公約にかかがている。
・よって次の米国大統領が誰になろうとも政策相場が続く限り、米株の上昇トレンドは続く。