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【Python】ナスダック指数のトレンドを分析

ー この記事は3分で読めますー

今週はハイテク株の上値が重かったですね。

11月3日の米大統領選挙が近づく中、反落している今のタイミングは買いなのか?それとも様子をみた方がいいのか?

今回は、ハイテク株のトレンドを示すナスダック指数(総合指数)をPythonで分析することで、今後のハイテク株の取引スタンスについて考えてみます。

果たして結果は?

 

結論

Pythonでナスダック指数のトレンドを予測。時系列分析のひとつARIMAモデルによれば、ナスダック指数は年末にかけてゆるやかに上昇するという予測の結果になった。米国のハイテク株は押し目買い狙い。

今回の記事の対象となる人

・米ハイテク株を買いたい人
・Pythonに興味がある人
・統計学に興味がある人

 

ナスダック指数のチャート分析

まずは、チャートでナスダック指数のトレンドを確認してみましょう。

ナスダック指数のチャート

ナスダック指数の日足チャート(今年7月以降)
ナスダック指数の日足チャート(今年7月以降)/ yahoo!financeより

 

注目すべきは以下の2つです。

注目ポイント①

12,000ポイントのレベルで、二度上昇が止められたこと。テクニカル分析の世界ではこれを『ダブルトップ』といいます。ダブルトップは相場の反落シグナルとなります。


注目ポイント

4月以降、株高のトレンドをサポートしてきた25日移動平均線を視野に下落基調にあること。9月上旬から中旬にかけて、25日移動平均線を下に抜けると、下落幅が拡大する展開となりました。

 

ジェイが重視しているのは『注目ポイント①』のダブルトップです。

経験上、これの状況になると株価は下落トレンドへ転じます。

『注目ポイント②』の25日移動平均線を下に抜ける場合、下落の幅がさらに拡大する展開を警戒する必要があります。

つまり今のナスダック指数は...

上昇トレンドを維持するのか?それとも9月のような調整の反落相場となるのか?の分かれ道にいる

とジェイは考えています。

 

Pythonでナスダック指数のトレンドを分析

今回の本題、『Pythonでナスダック指数のトレンドを分析』してみましょう。

今回も『ARIMAモデル』で予測してみます。

 

ARIMAモデルってなに?という方は、以下の記事をご覧ください。


ARIMAモデルについて

https://indepth-markets.com/usstocks/python20200914/

 

次から実際にPythonで分析をしてみます。

なるべく簡単に書きますが、ムズカシイと思ったらさらっと読んでも問題ありません。

 

ARIMAモデルで分析開始!

分析の概要

・分析モデル:ARIMAモデル
・期間:2020年7月1日~10月23日
・データ数:83
 -訓練データ数:58
 -テストデータ数:25

 

 

時系列分析で重要なことは...

・取得するデータの期間
・訓練データとテストデータの数

です。

取得するデータの期間については、分析する人の主観によるところが大きいですね。

ジェイの場合だと、コロナショックのような大きなイベントによる急落や、大きなトレンドの転換があった時からデータを取得することが多いです。

今回は7月以降のデータを取ってきました。

理由は、6月の反落相場から上昇トレンドへ戻ったのが7月以降だからです。

トレンドの転換を重視した、というわけです。

 

次に『訓練データ』『テストデータ』についてです。

訓練データ

分析モデルに入力するデータのこと


テストデータ

訓練データの分析結果と比較するためのデータのこと

『訓練データ』『テストデータ』に分ける理由は、実際のデータ(テストデータ)と予測の結果(訓練データで分析した結果)の差をみるためです。

この差が小さいほど、モデルの予測の精度が高いことを示しています。

 

では、分析結果をみてみましょう!

 

分析の結果

ARIMAモデルの分析結果
ARIMAモデルの分析結果

 

今回のデータに最も適したARIMAモデルのパラメーターをPythonで計算したところ...

AR=1 / i = 1 / MA=0

という結果がでました。

 

『AR=1』とは、『今日のナスダック指数は一日前のナスダック指数自身の値から影響を受ける』ことを意味しています。

『i=1』とは、『ナスダック指数を1日分ずらして差分を取る』と、今回のデータではより正確にナスダック指数のトレンドが予測できることを意味しています。

 

分析の結果をチャートでみてみよう!

分析チャート

ナスダック指数の日足チャート(今年7月以降)
ナスダック指数の日足チャート(今年7月以降)

 

上のチャートは、ARIMAモデルに『58日分の訓練データ』を分析させて、『25日分のテストデータ』と比較したチャートです。

赤のラインテストデータです。つまり実際のナスダック指数の価格です。

青のラインPythonが予測したトレンドです。赤のライン

青ラインと赤ラインの差が小さいほど、分析の精度が高いことを示しています。

 

10月の反発局面で青ラインと赤ラインの差が開きましたが、今はその開きが小さくなっています。

カンペキではないですが(というかカンペキに予測することは無理ですが)、上のチャートは、今回の分析の結果について、あるていど精度のある内容だということを示しています。

 

注目して欲しいのは、赤のラインが上昇していることです。

これは、『将来ナスダック指数が上昇する可能性がある』ことを意味しています。

 

では次に、その予測チャートをみてみましょう!

予測チャート

ナスダック指数の予測チャート(今年9月以降)ARIMAモデルの予測チャート。
ナスダック指数の予測チャート(今年9月以降)

 

期間は、データを分割した今年の9月から12月末までとなります。

ARIMAモデルの場合、直線での予測しか出せないという限界がありますが、大まかなトレンドを考えるときにの参考にはなります。

上のチャートを見ると、青いライン緩やかな上昇トレンドにあることがわかります。

この青いラインが予測ラインです。

 

そしてグレーのゾーンは、実際の価格が青いラインより上下に大きく動いても、『95%の確率でグレーのゾーンの範囲内でおさまる』ということを示しています。

このゾーンは、統計学の用語で『信頼区間』と呼ばれています。

実際のナスダック指数は、青いラインよりも上がったり下がったりするでしょう。

今回の分析では、95%の確率でナスダック指数の価格は、最大で15,000ポイントー9,000ポイントのゾーンで推移する結果となりました。

 

ハイテク株は押し目買い狙い

『株高⇒株高の調整⇒再び株高』というこれまでのトレンドパターンと、今回の分析結果をふまえると、次の結論がでます。

今のナスダック指数の下落は株高の調整にすぎない。よって、米ハイテク株は下落したところで押し目の買いを狙うスタンスでのぞみたい。

ということです。

 

なのでジェイは、ナスダック指数が下落する局面では、常にハイテク株の押し目買いを狙っています。

昨日は、ジェイの買いリストにある『データドッグ(DDOG)』というハイテク株を買おうと、『97ドル』の水準で買いの指値を入れていました。上の分析のとおり、『今週の上値の重い展開は株高を調整する動きにすぎない』と判断したからです。

あいにく、23日のデータドッグ(DDOG)株は安値97.35ドルで反発...あと35セントの差で買うことができませんでした。残念...

 

ちなみに、ジェイはなぜ97ドルで買おうとしたのか?

それは前回の記事でお話したテクニカル分析を組み合わせて、『この水準が今の買いの水準!』と判断したからです。

ちなみに今回使ったテクニカル分析は、①サポートライン②フィボナッチ・リトレースメント③フィボナッチ・プロジェクションそして④標準偏差回帰分析バンドの4つです。

サポートライン以外は中級者と上級者むけのテクニカ指標となります。

なので、まずはしっかりとテクニカル分析のコツとキホンをおさえておくのが良いでしょう。以下の記事をご参照ください。

 


テクニカル分析のコツとキホン

https://indepth-markets.com/hightech/analysis-for-avalara-20201021/

 

ジェイはテクニカル分析のコツとキホンをひと通りおさえているので、ここだ!と思った水準では迷わず売買します。

みなさんも上の記事を読んで色々なテクニカ指標を試してください。

テクニカル分析の経験をつんでいくと、いざ株を買う時にためらって、結局なにも買えなかったという『機会損失』の回数を減らすことができます。

※機会損失:その時に最善の決断をしないことでチャンスを逃してしまうこと

 

今回のまとめ

・プログラミング言語のPythonと時系列分析のARIMAモデルを使ってナスダック指数のトレンドを予測してみると、12月にかけてゆるやかに上昇するという結果が出た。

 

・今週の上値の重い展開は、株高を調整する動きにすぎない

・米国のハイテク株は押し目買い狙いで。ジェイはテクニカル分析を使ってデータドック(DDOG)株を97.00ドルで買おうとした。

・テクニカル分析のコツとキホンを覚えると、いざ株を買う時にためらうことなく売買をすることができる


注記事項
ジェイの米国株投資ブログ(以下当サイト)に掲載されている記事は、投資の助言を目的としたものではありません。当サイトに掲載されたコンテンツの正確性については、可能な限り注意を払っています。しかし、意図せず誤情報が紛れ込む可能性や情報そのものが古くなっている可能性があり、その正確性を完全に保証するものではありません。当サイトのコンテンツを参考に投資を行い、その後発生したいかなる結果についても、当サイト並びにブログ運営者は一切責任を負いません。すべての投資行動は『自己責任の原則』のもとで行ってください。

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