『また米株が上昇している!』
『だけど11月に米国大統領選挙が控えているし、このまま上昇し続けるのか不安...』
現在、読者の方々は強気派と弱気派に分かれていると思います。
人間の感情とは本当に不安定なもので、同じ事実を見ても、思考のクセの違いでまったく違う事実として捉える傾向があります。
そこで今回は、プログラミング言語の『python』を使って米株のトレンドを予測したいと思います。
ターゲットは米株の上昇をけん引している『ナスダック総合指数』です。
pythonを使うことで、人間の感情をできるだけ取り除いて分析をすることができます。
今回の記事が、米株の先行きについて不安に思っているみなさんの助けになればうれしい限りです。
結論
・それはハイテク株の押し目買いを狙うチャンスでもある
この記事の対象となる人
pythonを使った分析に興味のある人
ナスダック総合指数を予測してみた
pythonでナスダック総合指数を予測してみた
今回のサマリー
まずは、今回採用した分析モデルと採用したデータの期間(数)は以下となります。
・データ取得期間:今年の6月29日から10月6日まで
・データ数:70
ナスダック総合指数の予測①
今年の6月29日から10月6日までのデータ数は『72』です。
これを『訓練データ』と『テストデータ』に分けて予測をします。配分の割合は以下としましょう。
・テストデータ:22(全体の30%)
この割合は、データを分けて分析するときによく採用されています。
なんでデータを分割するの?という疑問があるでしょう。
その理由はですね、『分析モデルの正確さ』を確認するためです。
確認の手順は以下となります。
2:予測モデルで出た結果とテストデータを比べてみる
訓練データで分析した予測の結果が、テストデータと大きく違っていなければOK!ということです。
では、分析結果をチャートで見てみましょう。。
ナスダック総合指数の予測チャート
チャートの見方は簡単です。
・Test_Price=実際の価格(テストデータ)
・Forecast_Price=予測
黒い点線のテストデータと赤いラインの予測の『差』を見てみましょう。
完全に一致させることは不可能(少なくともジェイには無理!)ですが、赤いライン(予測)を挟むかたちで、実際の価格(テストデータ)が上下に推移していることがわかります。
赤いラインは緩やかな下落トレンドとなっています。そしてこの記事を書いている時点では、実際の相場の上値が重くなっています。
これらことを考えると、今回採用したARIMAモデルの予測はある程度当たっている(大きく外してはいない)と判断しましょう。
では次に、将来の価格の予測を見てみましょう。
ナスダック総合指数の予測②
黄色のラインが実際の価格、青いラインが予測された価格となります。
結論をいうと、今年の10月以降は緩やかなトレンドを描くという予測の結果がでました。
この結論が外れるとずれば、それは『グレーのゾーンを株価が突破したとき』です。
このグレーのゾーンは『信頼区間』といいます。
信頼区間を簡単にいうと
上のチャートをみると、上限はだいたい12,000ポイント前後、下限はだいたい9,500ポイント前後にあります。
上限と下限、どちらかをブレイクする場合は、新たな局面へシフトした可能性を意識して、もう一度分析し直す必要があります。
予測はあくまでも予測です
AIRMAモデルは、大まかなトレンドを予測するときに使われる時系列の分析モデルです。
どうぜん弱点はあります。しかし、弱点のない分析モデルはこの世に存在しません。
存在するなら隠されるでしょう(少なくともジェイならそうします笑)
予測はあくまでも予測ですが、こういった分析ができるんだ!ということが伝われば、この記事を書いた苦労が報われます!(笑
まぁ、今回の分析結果では『ナスダック総合指数は上値の重い状況になる』との予測がでました。
これは『ハイテク株の上値が重くなる』可能性がある、ということでもあります。
ハイテク株は押し目買い
米大統領選が近づき、これから色んな政治の駆け引きがあるでしょう。
実際、トランプ米大統領は大統領選が終わるまで『追加の景気対策を協議しない!』といきなりツイートしてきました。
このツイートに米株は下落で反応しました。当然の反応です。
しかし、この記事を書いている時点での米株先物はプラス圏へ転じる場面もあります。
協議停止のツイートに、ヒステリックに反応していない状況を考えると、上値は重くなっても、急落リスクが高まっているムードは感じられません。
上の分析結果のとおり緩やかな下落(上値の重い展開)となる可能性はありますね。
しかし、追加の景気対策についてネガティブな報道が相次ぐならば、景気に敏感なハイテク株は売り優勢の展開が予想されます。
また、トランプ米大統領の容体にかんする報道にも注意する必要があります。
相当な無理をして現場に復帰したとの報道もあり、容体が悪化するようならば、こちらも米株の売り要因となるでしょう。
しかし、コロナショック後の世界は、間違いなくテクノロジーがすみずみまで浸透する世界になります。
なので成長性が一番高いのは、やはり『ハイテク分野』ということになります。
今回の分析のとおり、ナスダック総合指数の上値が重くなる場合、それはハイテク株の押し目買いのチャンスが巡ってきたと、ジェイなら考えます。
pythonで分析するときのポイント
さて、pythonについてひとこと。
今回の記事で紹介した統計的な分析から、今はやりの機会学習やAIを使った分析までpythonは本当に優れたプログラミング言語です。
しかし、pythonをつかって分析をするときには、いくつかのポイントがあります。
例えば、データを取得する期間とかどのようにしてデータを編集するのか、といったことです。
今後はpythonに関連した記事をどんどんと配信していく予定です。
その時にpythonで分析するときのポイントについても記事にしていく予定です!
今回のまとめ
・ARIMAモデルでは上値が重くなるとの分析結果がでた
・ハイテク株は押し目買いのチャンスを狙おう
・pythonは便利だがいくつかのポイントがある
今回は以上です!また次回!