昨日の米国の株式式はすごかったですね。
ダウ平均は、過去4番目の下げ幅でした。
久々に見ましたね~あんな急落。
昨日の下落で、投資をためらってしまう人もいるでしょう。
しかし、ジェイは新たな買いのチャンスが到来したと考えています。
今回はこの点についてお話します。
また、最後の方では、株安の局面で外為市場がどのようなトレンドとなるのか?
この点についてもお話します。
今回のポイント
「調整相場は買いチャンス」
「株安⇒米ドル安」
政策相場は続く どこまでも
昨日の下落だけをみれば、コロナショック再び!?と思うでしょう。
しかし冷静に考えてみると、3月のコロナショックが再来する可能性は現時点では低いです。
そう考える理由は...
- 米国全体の感染者数が4万人に迫る勢いではない
- 3月のコロナショックによる急落は、大規模な財政政策を導入する前だった
- 4月以降の株高はFEDの超緩和政策によって演出されている
からです。
完全者数は2万人前後で横ばい推移
まず、ひとつめの理由ですが、米国全体の感染者数の推移を確認すると、2万人前後で頭打ち状態となっています。
青いラインの7日間の移動平均線をみると、横ばいで推移していることがはっきりとわかります。
赤いゾーンはコロナショックが発生した時の感染者数の推移です。
3万を突破する勢いで一気に上昇していることがわかります。
その時と現在の感染者数の推移を考えるならば、コロナショックによる急落が発生する可能性は現時点で低いでしょう。
株高の起点となった大規模な財政政策
ふたつめの理由は、最も大事なことです。
なぜなら、トランプ米政権は発足当初から財政政策によって株高を演出してきた経緯があるからです。
それが、2018年に導入した大規模減税です。
この財政政策により、戦後最長の経済成長を達成したのはトランプ米大統領の功績です。
そして現在は...
「3兆ドル」
の大規模な財政政策を実施しています。
日本円に換算すると約300兆円です。
3月上旬にパウエルFRB(以下ではFEDと表記)が政策金利をゼロ近辺にしても、株安は止まりませんでした。
その後、3月下旬にトランプ米政権が景気を下支えするために、2兆ドルにもおよぶ大規模な財政政策の導入を決定しました。
そして現在の財政政策の規模は、3兆ドルへと拡大されています。
この大規模な財政政策の導入によって、3月のヒステリックな株安が止まり、反転の機運が生まれました。
- 今年の11月に大統領選挙が控えていること
- コロナ対策と人種差別問題に端を発した国暴動への対応がまずかったこともありトランプ米大統領の支持率が急落していること
を考えるならば、唯一の功績である経済の成長を何としてもアピール材料として使うため、トランプ米政権は財政政策の継続をするでしょう。
これは株高の要因だとジェイは考えています。
FEDの緩和政策は長期戦の様相
大規模な財政政策が株安をストップさせる起点となったならば、株高のトレンドを発生させたのは、FEDによる...
「超緩和政策」
です。
今月10日のFOMCでは...
であることがわかりました。
ポイントは、ゼロ金利の政策を2022年末まで続ける予測を出してきたことです。
なぜこれが重要のか?
それは、株高を支える政策の期限が初めてわかったからです。
もちろん、今後の政治や経済の情勢によって予測は変化するでしょう。
しかし、現時点では2022年末まで現在のゼロ金利政策を維持することがわかったのです。
しかし、ゼロ金利では株高のサポート要因なりえない....
確かにそうです。
現在のFEDは、ゼロ金利だけでなく資産の購入も合わせた...
「緩和セット策」
を導入しています。
このセットは車の両輪です。
この両輪をジェイは「超緩和政策」と呼んでいます。
コロナショック第2波の懸念が浮上している状況を考えるならば、どちらかを解除するという...
「片輪走行」
のリスクをFEDが背負う可能性は低いでしょう。
2022年に入り景気が回復してくれば、資産の購入額を徐々に減らす可能性はもちろんあります。
しかし、現時点では、減らすよりも増やす可能性の方が高いでしょう。
FEDの超緩和政策が長期戦の様相をていしてきた以上、政策が続くことへの期待が株高のトレンドをサポートすると考えています。
以上、3つの理由から...
「株高の調整局面は買いのチャンス!」
株安での為替市場のトレンド
最後に為替市場についてもふれておきます。
現在の為替市場は、FEDの超緩和政策によって米ドル安の圧力が高まりやすい環境にあります。
この点についてはこちらのコメントをご覧ください。
しかし、昨日は米ドル高となりました。
これは、現在の米ドル相場は株式の動向に左右されやすい局面にあることを示しています。
つまり...
- 株高の局面では米ドル安の圧力が高まる
- 株安の局面では米ドル高の圧力が高まる
状況にある、とうことです。
株安の局面で米ドルが買われる理由は、安全資産として米ドルを保有する需要が高まるからです。
この点の詳しいことはこちらのコメントをご覧ください。
また、保有するドル売りのポジションを解消するきっかけとして、株安が利用されていることもあります。
どちらにしても現在の相場の状況は...
「株高→米ドル安」
「株安→米ドル高」
なのです。
まとめ
今日のまとめです。
- 株高の調整は買いのチャンス
- 3つの理由から米株は株高トレンドを維持する可能性あり
- 米ドル相場のトレンドは、株式の動向によって「米ドル高」や「米ドル安」にふれる相場の環境にある
以上です。