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9月3日(金)にアメリカの8月雇用統計が発表されました。
8月雇用統計の結果
結果 | 予想 | |
非農業部門雇用者数(前月比) | 23.5万人 | 72.8万人 |
失業率(前月比) | 5.2% | 5.4% |
平均賃金(前年比) | 4.3% | 4.0% |
結果次第で、9月21−22日に開催される連邦公開市場委員会(通称FOMC)でパウエルFRBが資産購入額の縮小ーいわゆるテーパリングを行う可能性がありました。
しかし、非農業部門雇用者数の伸びが市場の予想から大きく下振れたこと、また失業率が改善したように見えて、アフリカ系アメリカ人の失業率が7月の8.2%から8.8%へ上昇したことを考えると、9月FOMCでテーパリングが発表される可能性はかなり後退したと考えられます。
では、アメリカ株(米国株)、特にグロース株は買いなのか?
今回はこの点について考えてみます。
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ジェイもこのコースで学び、今も復習で使っているコースです。
この記事の対象となる人
こんな人におすすめ
- 米国株の投資に興味がある人
- グロース株の投資に興味がある人
この記事でわかること
わかること
9月の米グロース株投資で注目すべき2つのポイント
9月のグロース株 ひとつめのポイント
9月の米国株、特にグロース株のトレンドを考える上で注目すべきひとつめのポイントはー
ポイント
アメリカ長期金利の動き
となります。
なぜか?
それは、8月の米雇用統計が発表された後、アメリカの長期金利は低下ではなくー
ポイント
上昇で反応
したからです。
アメリカ長期金利のチャート
実際に分足チャートで確認すると、8月の米雇用統計が発表される前までは低下の基調にありました。
しかし、発表後は1.33%台まで上昇しました。
その後も1.32%台で張り付いていることがわかります。
アメリカの金利が上昇した理由
雇用の増加が予想以下となり、9月FOMCでテーパリング発表の可能性が後退したのに、なぜアメリカの長期金利は上昇で反応したのか?
その理由はー
ポイント
平均賃金の上昇
にあるとジェイは考えています。
もう一度、8月雇用統計の結果をみてみましょう。
8月雇用統計の結果
結果 | 予想 | |
非農業部門雇用者数(前月比) | 23.5万人 | 72.8万人 |
失業率(前月比) | 5.2% | 5.4% |
平均賃金(前年比) | 4.3%☆ | 4.0% |
前年比で市場予想を0.3ポイント上回っていることがわかります。
賃金が上昇する主な理由はー
賃金が上昇する理由
- 景気の持続的な回復
- 企業活動の活発化
- 労働力の確保
- ハイスペック人材の獲得競争
が挙げられます。
最後のハイスペック人材の獲得競争は、景気の動きに関係なく企業間で常に行われています。
アメリカ経済がコロナショックからの回復途上にあることを考えると、賃金が上昇している理由は上の3つに絞られます。
賃金上昇のプロセス
賃金の上昇は、以下のプロセスで起こります。
景気の回復局面
モノやサービスの需要が拡大
需要の拡大局面
モノやサービスの価格が上昇
価格の上昇局面
企業の利益が拡大
利益の拡大局面
賃金の上昇☆
上の流れを見ればわかるとおり、持続的に景気が回復する局面では、モノやサービスの需要が増えます。
モノやサービスの需要が持続的に拡大する局面では、それらの価格を企業は引き上げます。
モノやサービスの価格が上昇する局面では、企業の利益が拡大します。
そして企業の利益が拡大する局面で、労働者の賃金には上昇の圧力が高まります。
賃金の上昇は、米国GDPの約7割を占める個人消費を拡大させる要因となります。
3日のアメリカ長期金利が上昇した理由はー
ポイント
上のプロセスを先取りした動き
と考えることができます。
米金利とグロース株の関係
では、なぜそんなにアメリカの長期金利が重要なのか?
それは、米金利とグロース株が反比例の関係にあるからです。
米金利とグロース株の関係
- 米金利の上昇:グロース株の下落
- 米金利の低下:グロース株の上昇
詳しくは以下の記事をご覧ください。
-
【米国株】これからのグロース株投資で注目すべきポイント
続きを見る
賃金の上昇を意識し、今後もアメリカの長期金利が上昇し続ける場合、グロース株の反応をチェックする必要があります。
アメリカの長期金利が上昇し、それに対してナスダック指数や上の記事で取り上げているグロース株のETF(IWF)の株価が下落で反応する場合、9月のグロース株投資は様子を見た方が良いとジェイは考えています。
一方、長期金利が上昇してもグロース株に何の影響も見られない場合や、長期金利の反発が抑制される場合は、グロース株投資を考えても良いと思います。
しかし、投資を決断する際は、もうひとつの注目ポイントもチェックする必要があります。
9月のグロース株 もうひとつのポイント
アメリカのグロース株をピックアップする時に重要なことがー
ポイント
四半期決算をクリアし続けている銘柄のみをピックアップすること
これが、もうひとつの重要なポイントになります。
この点については、このブログで何度も指摘してきたことです。
しかしネットを見ると、未だに自分の興味のあるストーリーや先入観で銘柄をピックアップしたり、損切りをできない人を見かけます。
それだけ、決算データのみで投資をすることが難しいということなのでしょう。
決算をクリアし続けている具体的な銘柄
このブログでは、四半期決算をクリアし続けているグロース株に注目しています。
例えば、以下の銘柄です。
グロース株銘柄 | ティッカー |
クラウドストライク | CRWD |
ジースケーラー | ZS |
ユニティソフトウェア | U |
ズームインフォ | ZI |
エヌシーノ | NCNO |
データドッグ | DDOG |
実際に、上で取り上げた銘柄の株価をTradingViewやYahoo!finance USのチャート確認してみてください。
どれも上昇トレンドを維持していることがわかります。
中でもクラウドストライク(CRWD)、ジースケーラー(ZS)そしてズームインフォ(ZI)は、決算発表後に新たな高値圏の攻防へシフトしていることがわかります。
これら銘柄の株価上昇は、グロース株にとって決算がいかに重要であるかを示しています。
まとめ
・8月の米雇用統計の内容を受け、パウエルFRBが9月のFOMCでテーパリングを発表する可能性は後退した
・しかし、アメリカの長期金利は低下するどころか上昇で反応した
・9月のグロース株投資で注目すべきポイントは2つ
2つの注目ポイント
注目ポイント
- アメリカの長期金利の動き
- 決算をクリアし続けている銘柄のみの投資
今回は以上です。
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