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【Pythonで分析】3つの米銀株とアメリカ金利の興味深い関係 前編

目安:この記事は3分で読めます

アメリカの長期金利(以下では米金利)は5月の中旬あたりから低下トレンドへ転じると、一時は1.3%割れの局面が見られました。

現在は反発基調にありますが、1.5%以下の水準で推移しています。

今年前半の上昇がうそのようですね。

 

米金利の動向は、銀行の株価に大きな影響を与えます。

金利の動向は銀行の利ざや収益に直結するからです。

そこで今回は、米金利が銀行の株価に与える影響について分析してみます。

そして次回は、Pythonのコードについて詳しく解説します。

 

今回のテーマ

Pythonで米金利と米銀の株価を分析してみよう!

 


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この記事の対象となる人

こんな人におすすめ

  • 米国株の投資に興味がある人
  • Pythonを使って分析をしたい人
  • Pythonを学びたいと思っている人

 

この記事でわかること

わかること

  • 米金利と米銀の関係
  • Pythonによる基本的な分析の方法
  • 効率的にPythonを学ぶ方法

米金利のトレンド

まずは、米金利のトレンドから確認してみましょう。

期間は、2021年1月からこの記事をアップした時点(7月14日時点)です。

米金利のチャート

日足(年初来)Pythonで作成

上のチャートはPythonで作成しました。

赤い縦線は、今年の『5月12日』の時を示しています

この日を起点に米金利は、低下のトレンドへ転じていることがわかります。

 

今回の銘柄

3つの銘柄

今回は以下の銘柄を取り上げます。

今回の銘柄

  • ウェルズ・ファーゴ(WFC)
  • バンク・オブ・アメリカ(BAC)
  • シティ・グループ(C)

ちなみに上3つのうち、ウェルズ・ファーゴ(WFC)とバンク・オブ・アメリカ(BAC)はジェイが投資をしている銘柄です。

 

各銘柄のパフォーマンス

次に、上でピックアップした各銘柄のパフォーマンスについて確認してみましょう。

期間は年初来です。

年初来パフォーマンスのデータ

2021年1月4日から7月13日まで

 

年初来パフォーマンスのチャート

Pythonで作成

ウェルズ・ファーゴ(WFC)のパフォーマンスが突出しています。

対照的に、シティ・グループ(C)のパフォーマンスは低迷しています。

共通点は、3つの株価とも赤い縦線の『5月12日』以降、株価の上昇が止まっていることです。

上の米金利のチャートと照らし合わせると、金利の低下が米銀株にとってネガティブであることがわかります。

米金利の低下は米銀の株価にとってネガティブ

 

変動幅(ボラティリティ)の分析

では、米金利の低下が各銘柄にどのようなインパクトを与えたのか?

5月12日以降の変動幅を分析することで、この点について考えてみましょう。

なお、株価の変動幅を金融の世界ではーボラティリティといいます。

 

5月12日以降のパフォーマンスチャート

5月12日以降のパフォーマンス

 

すべての銘柄が下落しています。

その中でもシティ・グループ(C)の下落が、一番キツいことがわかります。

 

ボックスプロットチャート

5月12日以降の変動幅(ボラティリティ)について、もう少しわかりやすいチャートで確認してみましょう。

それは以下のチャートです。

ポイント

ボックスプロットチャート

 

日本語では”箱ヒゲ図”と呼ばれています。

ボックスプロット(箱ヒゲ図)のチャートイメージ

 

ボックスプロットは、ローソク足チャートのように『箱(ボックス)』『ひげ』で構成されています。

ヒゲの両先端が、最大値と最初値となります。

ボックスの下限は25%目のデータ、上限は75%目のデータ、箱野の中の線は50%目のデータをそれぞれ示します。

データ(株価)のばらつきが大きい(ボラティリティが拡大している)銘柄のボックスプロットは箱が大きくなり、かつひげも長くなる傾向にあります。

上のことを踏まえた上で、実際に3銘柄の変動幅(ボラティリティ)をみてみましょう。

 

シティ・グループ(C)

ウェルズ・ファーゴ(WFC)バンク・オブ・アメリカ(BAC)

 

 

シティ・グループ(C)のボックス(箱)が、他の銘柄と比べて大きいことがわかります。

また、シティ・グループ(C)の最大値はプラス7.5%、最初値はマイナス10%以上です。これらも他の2つの銘柄と比べて大きいことがわかります。

上のチャート分析から言えることはー

米金利の低下局面でシティ・グループ(C)の株価は他の米銀の株価よりもボラティリティが拡大しやすい

ということです。

特に下方向への下落幅(ボラティリティ)が拡大しやす傾向がみてとれます。

 

Pythonで相関分析

次に、米金利と各銘柄の相関分析をしてみましょう。

米金利と米銀株の相関チャート

US_10YT : 米金利

なんと、シティ・グループ(CITI)が一番低い『0.25』となる一方、バンク・オブ・アメリカ(BAC)は『0.53』と、米金利との相関関係がある程度高いことがわかります。

相関分析ではバンク・オブ・アメリカ(BAC)が米金利の影響を受けやすい

 

分析の結果

株価のパフォーマンス、株価の変動幅(ボラティリティ)そして株価の相関関係と、3つのことをPythonでザッと分析してきました。

その結果、わかったことはー

今回の銘柄

  • 米銀の株価は米金利の影響を受けやすい
  • 米金利の低下局面ではシティ・グループ(C)が過剰に反応しやすい
  • 米金利との相関性が一番高いのはバンク・オブ・アメリカ(BAC)

上の分析結果で注目すべきは、シティ・グループ(C)のトレンドです。

年初来から他の銘柄に比べてパフォーマンスが冴えませんが、米金利の低下局面では株価の下落圧力が高まりやすい状況にあることがわかりました。

さらに、相関分析では一番低い数値でした。

これは、米金利の上昇局面でシティ・グループ(C)の株価はその恩恵を受けにくい銘柄であることを示唆しています。

 

一方、バンク・オブ・アメリカ(BAC)の株価は、米金利の上下動に反応する傾向があることがわかりました。

ウェルズ・ファーゴ(WFC)も米金利の影響を受けてはいますが、今年4月の決算で市場予想を上回って以降、他の銘柄と比べてパフォーマンスが上昇していることを考えると、米金利よりも個別の要因が大きく影響していることがうかがえます。

奇しくも今日はウェルズ・ファーゴ(WFC)のQ2決算が発表されます。好決算が確認されれば、再び株価が上昇トレンドへ戻る可能性があります。

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